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ハイブリッド・コミュニティ―情報と社会と関係をケータイする時代に

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ハイブリッド・コミュニティ―情報と社会と関係をケータイする時代にの商品レビュー

3.0 本のタイトルはいいが・・・
本書の内容は、簡単に言うと、情報社会と現実社会が時間的に空間的にも多層的で複雑化した現在の社会を、リアルコミュニティとネットコミュニティの複合としてハイブリッドコミュニティと称している。

議論の内容としては、1999年に上梓された「情報の空間学」となんら議論の内容は変わらない。
現在のネット社会の問題を第二章で個人の情報収集能力の向上と、影響力向上をその要因にあげ、個人のプライバシーが侵害される、ネットにおけるセキュリティが脅かされているというが、決定的に欠落している視点として、そのような悪意を持つ個人だけでなく、ワンクリ詐欺などネットで活動領域を増やしている悪徳企業の存在を(意図的に?)無視している。まぁ、書いている人間が通信業界と強いパイプをもっているから仕方ないが・・・
なんともお粗末な論考である。値段の1800円は納得価格。
しかし、現在のケータイを主流とするユビキタス社会のさまざま事例を論じている点、地域環境の変化、住環境の変化をあげている点は評価できる。
ただもっと、メディアとか社会システムといった社会哲学的な意義を抑えないと、あまりにも頭も悪い議論になってしまう。

5.0 携帯電話をインターネットツールとして見る世代を知る
私が子供のころ、父親に茶の間のテレビのチャンネルを変えてくれ!
と、頼まれれば、TVに向かって近づいてゆき、ガチャガチャと
チャンネルを変えたものです。しかし、今の子供たちに同じ行為を
お願いすると、TVには近づかずに、リモコンを一生懸命探してくれます。

小中学生にインターネットという言葉の認識を確認すると
携帯電話使ってます!と、答えが帰ってきたりします。
新しい世代の、携帯電話というインターネットツールの未来を
頭で整理するには、面白い本です。
モバイル社会の近未来に興味ある方は、お読みいただくのも良い
のでは、ないでしょうか
4.0 ケータイから見た世界とケータイが変える社会
ドコモの人たちが携帯と社会について本を書いたというので、少し手にとって読んでみた。

本書では「最近の子供は携帯電話は通話「も」できる装置だと思っている」(通話機能は
いくつもある機能のうちの一つに過ぎない!)などというオジサンにとっては衝撃の結果が、
最初に紹介されているのだが、全編を通じてケータイが社会にどのような影響を及ぼして
いるのか、社会をどのように再構成していくのかが論じられている。

ケータイに関してはいろいろ報道や論評は多いけれども、ケータイから見た世界やケータイが
変える社会について真正面から考えた本は他にはないと思うので、そういった意味でもなかな
か面白い本だと思う。

評価は星5つにしようかと思ったけど、星4つにしておきます。今後もこの方向で研究を
続けて数年後に「その後の発展」を書いてほしいという願いを込めて。
5.0 特に情報教育に携わる者や保護者が理解すべきことが俯瞰出来る
 我々今の大人とは異なる環境下で他者とコミュニケーションを取り合い、関わり合いながら経済社会に生きていく今の子どもたちにとって、
これから彼らが触れる技術やツールがどのような影響を与えるのか?
またそれらを保護者や周りの大人がどう見守るべきなのか?この手の思考をする上で、刺激になる一冊だと思う。

 私は仕事上、学校・情報教育担当者・保護者と接する機会が多い。
その中で、子どもとPC・ケータイ・ネットに関する不安の声を良く聞く。
しかし、その不安の前提となる知識や意識のほとんどは適当でなく、短絡的な想像に基づいた不安であることが多い。
代表的な声は、「ケータイはメールによるイジメを助長する。でも、登下校の安全を考えると持たせたい。」である。
しかしこの不安や事象を解消するために、イジメについて正面から子ども向き合い指導・教育している事例、
また登下校中に関わらず、子ども自身の危機回避能力を養うための安全教育に取り組む事例には、ほとんど出会わない。

 その原因の一つには学校や保護者が、ネットという世界について、その世界へアクセスする技術やツールについて、
そしてネット社会と現実社会との関わりについての理解が無い、もしくはその前提となる情報が皆無に等しいことにあると考える。
また仮に多少の理解はあったとしても、現時点で子どもが触れているモノと将来との繋がりを理解するには至らない。

 私は、以上の様な認識を持ちつつ、最近のWeb2.0系の本を数冊読んだ後にこの本を読んだ。
読み始めた時には「自分がこれからの現実社会とネット社会の関わりを考える上で、非常に有用な俯瞰図になるのでは?」であり、
読み終えた時には「今の子ども達のコミュニケーション能力やICTリテラシーの醸成に大きな影響力を持つ保護者や情報教育担当者が、
子どもと関わる際の前提として理解すべきことを網羅的に含んでいる」と感じた。

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