技術ではない、人が大事
私は以前、本書で取り上げられているようなERPの導入に関する仕事をしていました。
実際に仕事をすると、本書にあるような「仕様が決まらない」「コスト超過」「プロジェクトが進まない」「現場任せ」という現場を目の当たりにしてきました。結局、そのプロジェクトはトップダウンでハードストップがかかってしまいました。プロジェクト自体はトップダウンで進まなかったのに、止めたときにトップダウンとはなんとも皮肉なものでした。
コンピュータに関する技術は、日々飛躍的に発展してきてます。
ですが、それを動かす「人」の技術、例えば「プロジェクトマネジメント」「コミュニケーションスキル」は、果たしてどれだけ進歩したのでしょうか。
本書を読むと、本当にそれを痛感させられます。
コンピュータがまだ脇役であった頃、いやそれ以前から、人間は大規模なプロジェクトを推進し、成功させてきました。それがコンピュータやITがメインのプロジェクトとなると、大成功した事例は数えるほどしか聞きません。技術そのものは新しくとも、プロジェクトの進め方はそれほど変わらないはずです。なのに失敗するのは「プロマネ」「コミュニケーション」に力が、社会全体で進歩してない(または退化している)とまで思えました。
経営者やプロマネの方は、本書やそれに類する書籍を読んで「自分のプロジェクトは大丈夫か?」「そもそもそのプロジェクトは必要か」という視点にまで立ち返っていただきたい。そう思いました。
もっとディテールを知りたかった
タイトルと通り、動かなくなってしまった、障害を抱えてしまったコンピュータシステムのことを
色々と事例を紹介してくれている。がしかし、具体的な内容に欠けるため、関係者として教訓にするには
内容が薄過ぎることが非常に残念であった。
うかとすると「システム開発って大変なんだぁ」とは再認識できるものの、
予防的アクションに結びつけることは難しいと思う。
そういう意味ではあくまでもジャーナルであって、教科書にするにはやはり物足りない。
ただ、やはりシステムはインターフェースとパフォーマンスが作っている最中には
気が届かず、稼動後に問題が表出する、というパターンでの失敗が多いな、
今後自分がシステム開発に関わる際には、必ず疎まれたとしてもうるさくインタフェースと
パフォーマンスが如何に軽視されかつ、安定稼動には重要であるかを説き続けようとは
こころに決めた。という意味では反面教師として役立てようと思う。