光と影を感じとる体験
邦訳の副題に「光と影」とあるが、それは安直に添えられたものではなく、重みのある適切な視角だと考えることができた。時を経るにしたがって、サムは「安く売る」というその一点に向かって、考え方に磨きをかけ、不必要なものを削り落としてゆく。その行為の両方がウォルマートの光ともなり影ともなってゆく。人が何かを作り上げ遺してゆくこと、成長することは光と影の両方が色濃くなること。それらを丹念に綴られた出来事によって思い馳せることができた。
抽出された教訓やノウハウを見聞きするのではなく、ドキュメンタリーの中から自分で感じ取り、刻みつける体験をすることができた。
小売業のあらゆる側面が明らかに...
いかにしてウォルマートが世界最強の小売業者になったのか、その全貌を歴史を紐解くことで明らかにしてくれる。本書はただ単にウォルマートを褒め称えているわけではなく、これまでに浮上した、低価格実現のための若年者労働問題についてもページが多く割かれている。小売流通業に携わる経営者の方々が読めばその戦略等からヒントを得られることは間違いないであろう。まさにこれはウォルマート、そして小売業者の”光”と”影”を描いた本であり、その両方の側面から学ぶことは非常に多い。何か一企業についてのストーリーを読みたい時は本書を推薦する。