不確実性に対応するスピーディな意思決定への解のひとつがここに。しかして、そのまま移植
様々な面で企業経営のお手本とされるGE。ジャック・ウェルチのCEO就任をきっかけとして、クロトンビル、市場トップかNO2の事業以外は保有しない、6シグマ、最大級の社内監査部門とその陣容などなど。
ワークアウトは、そんな超巨大企業が、市場の変化に即応し迅速・スピーディでシンプルな意思決定を目指して、試行錯誤のうえで形成されたひとつのシステムであり、情報のフローであり、なにより継続的な組織変革と組織学習のシステムと言える。 本書では、それこそ仔細にワークアウトの内容が記述されている。GEやウェルチが導入を決定するに至った背景や狙い、導入から定着までの長い、実際のワークアウトの場面、導入のプロセス、フォーマットなど、それこそ多岐にわたって具体例が示されている。逆に言えば、(特にGEのような巨大企業では)組織変革のプロセスでは詳細な検討が欠かせないという実態を浮かび上がらせる。
また、マネジメント・コントロールとしてのワークアウトとは、診断型(管理会計的)ではなく対話型(探索的)なもので、市場即応的な組織行動を引き出すために、従業員にどんな思考が求められるのかという示唆は有力。本書では、ひたすらストレッチする、システムシンキングを育てる、水平思考を促す、本当の権限委譲と説明責任を果たす、短サイクルでの変革とすばやい意思決定を掌中にする、という言葉でその要諦を表している。加えて、従業員の提案に対する遂行支援責任の創出を狙うという点も、見逃せない。従業員、管理者にはこうした職務環境に耐えられるだけの強靭な思考力が求められるものと推定される。
決められない人々を多数抱える企業にあって不満を抱える向きには、非常に魅力的な手本となろう。ただし、ワークアウトが実際にワークするためには、「自己の責任において決める」というスタイルが文化・価値観・行動規範として根付き、加えてワークしていることを確認できる強力な業務監査の仕組みがない限り、決められない場面が累々屍になる懸念を秘め、結局、トップダウン型に舞い戻らざるを得ない可能性がある。ワークアウトがフィードバック・ループとして循環するためには、その連鎖を断ち切らない文化の土台の醸成が、ともに求められるだろう。
大組織の意思決定力を上げるための、ブレイクスルー!
「ワークアウト」=レイアウトではありません。
組織内改革を支援するコンサルタントには必要な一冊かも。
大企業病の処方箋のひとつ。しかし、権限委譲の進んでいない、また不慣れな日本の組織・大企業にこれができるのか?
(違う形式でも、このことを実行・継続しなければ、競争環境下の企業は生き延びられないと思いますが。)「組織的なパフォーマンスを上げる!」
そのために、テーマ選定、意思決定、有限実行というサイクルを如何に効果的・効率的に、しかも組織的に行っていくかという普遍的な取り組みです。
これだけ大規模でなくとも、各組織で応用は必要だと思います。
タウンミーティングというやり方は、日本でいうと合宿に当ると思いますが、
この本では暗い印象を感じません!。むしろ、明るいビビットな記述になっています。
各組織のトップに意思決定を集中し、脳死状態にならない為のひとつの成功事例です。