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今まで読んだ量子暗号についての本は全く理解出来ずに、瞬間的な睡魔に襲われていました。 私の知識が増えたせいかは判断出来ませんが、立ち読みですぐに原理が理解できたので嬉しくなって即買いです。 量子暗号の本質についてはもっと勉強を続けないとコメント困難なのですが、 著者の説明は分かりやすいと思います。 他の本で挫折した専門職でない興味本位で知りたい方には向いていると思います。 例えばグレゴリー・チャイティンの和訳されている著書は全て読んだのですが、 「Ω」が何を意味するのか正直な所、理解できていませんでした。 それが2頁程の説明ですっきりと実に分かりやすく表現してあります。 それを読んだ瞬間に解脱した様に理解しました。 「Ω」は量子暗号と繋がりが在ったのですね... 他にも有名な話ではありますが、ゾルゲの使った暗号、理論的には解読不能の バーナム暗号についても非常に分かりやすい説明です。 超軽くですが、日本のパープル暗号や解読者のフリードマンについても触れられています。 エニグマについて1行も記述が無いのは、エニグマファンには寂しい限りですが... 月末に暗号に関するプレゼンをするので、軽い気持ちで暗号関係の資料を探していましたが 当たりだと思います。 後で気づいたのですが「ハイゼンベルクの顕微鏡〜不確定性原理は超えられるか」の著者ですね。 実は量子力学が恐くて、この本も持ってはいるのですが未読です。 次に読もうと思っています。
「通信の内容を秘匿するには、暗号化する必要がある。しかし、暗号化に必要な鍵もまた、何らかの経路を使って送らなければならない」 「今日に至っても、解読が不可能であることが証明できるのはバーナム暗号(←p55)だけである」 「バーナム暗号は・・・鍵として使う文字の量が送信する平文の文字量と同じかそれよりも多く、 また鍵の並びが不規則(←p68)であれば、解読が不可能であることが数学者のクロード・シャノン(一九一六〜二〇〇一)によって証明」された。 「量子暗号とは、信号を傍受することによって、その信号がどんな情報を運んでいるかが決められなくなってしまう、という量子の性質を利用した暗号である」 何事にも原因があるのだという因果律・・・ 「ある系の状態は、そこから遠く離れた系の状態に対して行われたこととは関係がない(石井茂著『ハイゼンベルクの顕微鏡』)」 という因果律の局所性を大前提としたアインシュタインが提示したEPRパラドックスの意図せざる結果・・・"非局所性"。 量子現象は、測定前から決まっている(ボームの隠れた変数=ベルの不等式)のではなく、 測定して初めて決定する(アスペの実験=ベルの不等式の破れ)という "非局所性" が証明され、 アインシュタインの意図とは裏腹に、量子力学の基本原理・・・"不確定性" は、さらに強く実証されることとなった。 「こうして「EPRパラドックス」は、もはやパラドックスではなくなり、「EPR現象」になったのである」 "非局所性(測定して初めて決定する)" とは、測定(盗聴)してしまうと、測定(盗聴)前の状態を失ってしまうということである。 「量子で送るのは鍵だけである」「量子暗号は、鍵を配る経路が盗聴されていないことを保証する手段である」 量子特有の "非局所性" こそが、量子暗号の応用化を支えるカギ・・・盗聴の有無を確認できるカギである。 盗聴された鍵は捨てればよい。ここに、完全無欠のバーナム暗号が、担保されることとなったのだ。