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ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

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ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則の解説

   企業の使命として株主への利益還元がさけばれて久しい。しかし、ジョンソン・エンド・ジョンソンのように企業が奉仕する優先順位として1に顧客、2に社員、3に地域社会、最後にようやく株主という基本理念を掲げる企業がアメリカの経営者から尊敬を集めているのも事実だ。

   本書は、アメリカの主要企業のCEOから採ったアンケートによって選び出された18社の歴史に対する6年間の調査から生み出されたレポート。企業を組織する人間が企業内に活力を生み出すのは、カネでは計れない動機づけにあるというシンプルな「真理」が、ライバル企業と比較された各社の資料、エピソードから浮き彫りにされる。著者の1人であるコリンズはコンサルティングも手がける大学教授であるためか、随所に抽象化された概念と企業が取るべき方策が図を合わせて示される。しかし、経営指南よりも、世界を代表する大企業の決断の歴史が斜め読みできる魅力の方が大きいだろう。(青木 明)

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則の商品レビュー

5.0 偉大さの持続
GreatなカンパニーとGoodなカンパニーはどこが違うのか を徹底比較することから、
GreatなカンパニーがGreatである所以、原則、そしてそこから得られる教訓を探る一冊。

徹底した調査から、抽出された教訓はためになるものばかり。
しかも役職によらずに、すぐにでも実行できるものばかりだ。

中でも特に強調されているのが、「基本理念の徹底」。
「基本理念」ではなく、「その徹底」こそが大切だと解説している。
たしかに、口だけの会社では人は動かない。

全てが具体的な例を交えて解説されているため、とても説得力がある。
GMがGoodの方に分類されているのも面白い。
評判に違わぬ名著でした。
5.0 生涯の一冊。読まないことがもったいない。
最初にこの本を読んだのは、NY大学のMBAコース在籍中に「リーダーシップ」のクラスで指定されたからです。もともとこの本は企業経営に関するビジネス書なのですが、その内容は個人、特にリーダーシップを発揮する人に必要なエッセンスもふんだんに込められているからです。この本が言うように、本当にいい企業にはビジョンがある。そしてそのビジョンを具体化する様々なメカニズムがある。例えば、試行錯誤による新しいことへのチャレンジなどが実例とともに挙げられています。そうしたこと、つまりビジョンを持ち、試行錯誤でいいから新しいことに挑戦し、そして自己を改善し続ける、それは個人にとっても、重要なメッセージだと思います。
 メルク社が短期的な利益が得られないのに戦後の日本にストレプトマイシンを普及させたこと、ソニーが設立当初に作った炊飯器の試作品が失敗作だったことなど、逸話も満載で読み物としても面白いです。まさに生涯のうちに一度は読むべき本であり、読まないことがもったいないくらいだと思います。(青木 武 グローバルリサーチ研究所)
5.0 経営学ここに極まり
経営に関する本には、実務家が書いたものと、学者の書いたものがあるが、
この本は後者である。
(著者は実務家であり学者である。)

よって、実務家がその経験から得た心証をもとに、
考えを一般化させたような内容ではない。
この研究のために何年にも渡るプロジェクトを組み、
膨大な資料をもとに深い分析を行い結論を導いている。

なによりこの本の抜きんでているところは、
その研究過程を明確に示しているところだろう。

どのような問題意識のもと、どのような資料をどこから入手して
それをどのように分析したのか、そしてどうしてその結論になるのか、
について詳細に記しており、
また、当研究の限界や批判にも触れているところは、
ビジネス書としてだけでなく、
学術論文としてもすばらしい内容であることを表している。
(自論の批判にまで言及するビジネス書が他にあるだろうか)

もちろん、この研究は、研究室の中だけで行われたわけではなく、
いくつもの企業においてテストされており、
そのフィードバックも示唆に富んでいる。

したがって、ビジネスマンのみならず、
社会科学系の学生にも読むことを勧めたい。
まさに、10年後の私の本棚に残る一冊である。
5.0 時計をつくる
この本には、時を越えて生存しつづける企業とは何か、ということが書き記されています。
経営者のカリスマ性が重要なのではなく、企業そのものが究極の作品であることが書かれています。
5.0 経営を考える人にとって必読の書
真に卓越した企業が共通して持つ経営要素とは何か−−この問いを、膨大な調査に基づいて抽出した労作。

この本では、真に卓越した企業のことを「ビジョナリー・カンパニー」と呼んでいる。一般的に「優良企業」と評価されている一流企業の中でも、とりわけ評価の高い企業を「ビジョナリー・カンパニー」として選び出し、その他の優良企業と比較するのである。

例えばGE、IBM、ソニーなどは「ビジョナリー・カンパニー」であり、GM、ウェスティングハウス、ケンウッドなどは普通の「優良企業」として比較対象にされる。比較分析を通して、優良企業について一般的に語られる12の「神話」(例えば、成功企業にはカリスマ的指導者が必要である、など)を否定し、ビジョナリーカンパニーの要件を指摘している。

この本は、多くの点で素晴らしいと思う。
・豊富な情報収集と深い調査
・鋭い事例分析
・示唆に溢れる結論、明確な主張
・各章で抑えるべきポイントが、読みやすく枠で囲まれていること
・慎重で透明な調査設計
・使用したデータや出典が親切に提示されていること
などである。


ところで、この本の日本版とも言えるのが新原浩朗による『日本の優秀企業研究:企業経営の原点・6つの条件』(日本経済新聞社、2003)である。
これも『ビジョナリー・カンパニー』に劣らず、とても素晴らしい本であり、当然かも知れないが、内容が重なる部分が大きい。
私の印象では、『日本の優秀企業研究』は、優秀企業の条件が6つに絞られていて、明確で記憶に残りやすい一方、分析プロセスがあまり透明でなく、「著者が多くの経営者との対話や調査からずばり見抜いたもの」という感じを受ける。
その点、『ビジョナリー・カンパニー』は手続きが透明で、結果を導く証拠も丁寧に解説されているが、やや冗長で、もう少しコンパクトにポイントを絞ってもらっても良かったかも知れないという印象がある。
いずれにせよ、併せて読むととても有意義と思う。

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