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刺激的なネーミングがされているが、内容はいたって堅実で、第二次大戦以前の湾岸地域の石油開発から話を起こし、オイルメジャーの台頭と中東地域の統治者との確執... としごくまっとうに話が進んだ後、アメリカの湾岸地域へのかかわりがアイゼンハウアー時代の前後から本格的に述べられる。その視点は基本的にアメリカ政府の立場から見た物と言えるが、暗然とするのは、この地域へほとんど興味を示さないこと、それ故の無知、そしてその結果として"ちょっと知っている"人々の情報に踊らされるアメリカ政府の場当たり政策である。 本書は過去一貫して続いているこのような状況の背景を照らす一書である。 ただ、イラン、イラク、サウジアラビア、と扱う国々が多いので、湾岸側の事情が少ししり切れとんぼなのが残念なのだが、それは本書の目的を越えることだろう。 アメリカの政策、そして大戦後の石油を軸としてみる湾岸地域の現代史理解のための最初の一歩として大変優れた著作といえる。