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アディクトの優劣感

アディクトの優劣感

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アディクトの優劣感の商品レビュー

5.0 意識と無意識の比喩
1年ぐらい前に一度読んだ。
その時、面白いと感じた。
内容は深くはないが、話として面白いな…と。
1年経った今、再度読んでみた。
裏の帯のコピー、
『仕事も女もセックスもドラッグも、もういいと思うようになっていた。』
この退廃的な言葉がいい。
一般的に、万人受けする話しではないだろう。
ただ、とある世界というと大袈裟かもしれないが、
わかる人には言葉の隅から隅までわかるだろう。
物語のテンポがよくて、一気に読み進められる。
退廃思考の中、突然現われる光。
光に慣れていないが故に惑う心情。
意識と無意識の比喩に賞賛。(P.135)
また、1年後、読みたいと思える本。
1年の歳月で、この物語の捕らえ方は
色々変わっていくんだろうと思う。
5.0 一晩でアディクトさせてくれる質のいい上ネタ。
音楽好き、妄想好き、依存好き、踊り好き、 そして深夜の読書(最高のChill Time!!)好きの俺は、
帯の派手なキャッチコピーに若干のダウトを唱えながら、「アディクトの優劣感」を購入した。

そして昨夜、一気に読み終えた。
面白い!共感を感じ、嫉妬を感じ、愛おしさを感じた。

一部の音に選ばれた夜好きPeopleの誰もが感じるであろう感情の機微、ムフフな描写、選択の局面、
黙考About人生、音への傾倒、愛する事、関係を築く事、分かち合う事、そして訪れる躁鬱の波。

それらが著者のドンヨリ感の無い、抜けのよい爽やかな文体で綴られる。
絶妙なSpeed感のStory展開にグイグイと惹き込まれる俺。
淡々と刻まれる活字のBeat、巧妙に構築されたStoryのMelodyに踊り続ける俺は、
歓喜の叫びを止める事が出来ない。

一晩でアディクトさせてくれる質のいい上ネタ。 次作を、次作をと、脳が欲する。

リミッターカットへのあくなき欲求と社会生活への適応に既に折り合いをつけた貴方、
折り合いをつけ切れず日々葛藤しながらも週末には音に溺れる貴方、

貴方の為、俺の為、そして全てのPartyFreakの為に書かれた一冊。

4.0 現代の頽廃文学
見出しにあるドラッグはただの小道具に過ぎない。
作者はこれでもかというほどに「生」への根本概念への疑問を読者に投げかけながらその本質にせまっていく。
頽廃と焦燥が交差する中迎えるエンディングに作者が安心感をもたらしているところが見事である。
読者はその問題提起に目を背けたいという欲求にかられつつ、テンポ良く進められていく文章にまさにアディクトせざるえず、最後まで一気に読み終えてしまうだろう。
5.0 アディクトの向こう側
~ 村上龍が発表した衝撃的な問題作「限りなく透明に近いブルー」から29年、21世紀になって登場した「アディクトの優劣感」。同じくドラッグカルチャーを扱っているが、不思議と本作にスキャンダラスな印象はない。それは、善し悪しは別として、ドラッグカルチャーが成熟し、人々の日常にすんなりとけ込んでいるからに違いない。
 読者は表紙帯に踊る大麻、LSD~~、チャーリー、アシッド、セックスといったキャッチーなコピーとは別次元なところに本作の魅力を見つける事ができるだろう。主人公を初め、登場人物が送るドラッグ&パーティーアディクトな日々に共感しつつ、随所に巻き起こるトラブルなどにいつ自分が巻き込まれてもおかしくないリアリティを感じて物語に引き込まれてしまう。
 主人公が選択するエンディ~~ングに関しても誰も意義を唱えられはしない。読者は主人公と対峙し、「生きると」というシンプルで深い意味を考えられずにはいられなくなる。その意味では、著者が読者に投げかけた問いは見事に成功している。
 本作は大々的な広告戦略の元に大手出版社から出されたものではない。にも関わらず、「アディクトの優劣感」ファンは日増しに増大し、ドラッグカ~~ルチャー文学の枠を超えた「青春文学」作品として受け入れ始めている。それは何よりも、本作が多くの読者が心の闇に抱える問題とシンクロし、主人公が目指すリミッターカットに自分の気持ちをオーバーラップさせてしまう力があるからに他ならない。~
5.0 記録映画の様な小説
アディクト。そのまま訳すと「中毒」。単純だが、アディクトを自認している人が世の中にどれだけ居るのだろう。かく言う私もこの本を読むまでそんな事をはっきりと意識した事がなかった。いや、それを避けていた。それはタブーであり、声高に宣言出来るモノでもないから。人は簡単に救い無き行動を取る事は出来ない。世の中の全ての事象にその存在理由を見つけても、アディクトはきっと救われない。その代わりにアディクトは消耗と引き換えにつかの間の「ハイ」を求める。主人公の由希宏の生き方は自由且つ奔放だが、社会と不思議なバランスで付き合っている。それ故の優越感を感じながら生きている。そんな彼が常識も限度も軽く凌駕する陽乃子と出会う。自由な生き方とバランス感を持った由希宏が、10歳以上も若い陽乃子に惹かれハマっていき、呆れる程に自己の内面を発現させられ、陽乃子の存在が加速度的に大きくなっていく。陽乃子の言葉には小難しい宗教観や精神論は存在しない。ただ有るのは彼女が生きてきた中で手に入れた真実だけ。全編を通して出てくる「リミッターカット」という言葉。アディクトでありながら、上手く社会とバランスを取れてきた由希宏が、陽乃子の言葉によって究極の「リミッターカット」である死に惹かれて行く。そこにはネガティブな発想は無く、あえて言葉にするなら、無意識の海へと音も無く身を任せる様なイメージを視覚的に思い浮かばせる。
この小説は啓発的な小説ではない。「アディクト」が自己の衝動に正直に生きているだけのまるで記録映画の様な小説だ。何も人に強要しない。それ故なのだろうか、強い印象が読んでしばらく経った今でも色濃く体に残っている。結果私も「アディクト」を自認した。

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