まずは一段落
リリアは前作「アリソン」シリーズの主役2人の子供、トレイズも前シリーズ主要人物の子供ということで、
本作品は完全に「アリソン」の続編にあたります。
前作を知っていないと、所々に出てくる前作の登場人物達のやりとりが楽しめないので、
本作品を十二分に楽しみたい方は、「アリソン」シリーズを読んでから本作品を読むことを強くお薦めします。「リリアとトレイズ(1)」の続きということで、前回では内容がわからなかった陰謀の全貌が明らかになり、
偶然?巻き込まれたリリアとトレイズ+前作主役2人の活躍が本作品で楽しめます。短編2本もいい感じです。
文章も読みやすく適度な長さなので、黒星氏のイラストに惹かれたけど小説はちょっと・・
という人にもお薦めです。リリアとトレイズの今後も、所々にあった複線?も気になるので、続編に期待大です。
この著者ゆえに
実質上下巻の形ですので、1・2通しての1作として書かせて頂きます。基本的な部分で前作『アリソン』を踏襲しての話になりますから、
ストーリー以上にキャラクターを中心に据えている度合いが同著者の『キノの旅』よりも強いです。
それだけに、
・『アリソン』でのアリソン+ヴィルと比べて今作の主役二人はキャラ立ちが若干弱い面がある
・舞台・ストーリーのスケールが縮小してしまっている
という2点から、著者の作品にしてはさほど高い水準に非ず、凡作の範疇を越え切れない作品と思われました。
ただ、続刊が予定されており、その前哨段階として捉えるのであれば十分に評価できる内容です。
著者の作品への要求が高いせいもあってか、次への期待と若干の不安が入り混じる微妙な出来と言えますので、星3つ。