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決して今のがよくないわけではないんですが、 個人的には話も絵も昔の「藤野もやむ短編集 あの日見た桜」の方が好みです。 今回の大姫と義高はなんだかぽっちゃりすぎ… 昔の大姫と義高様の方がかわいかったし、かっこよかった。 きっと瞳の塗り方と顔のラインの描き方が変っちゃったせいだな… それになんだか義高様冷たくなった。 前の方がずっと優しい><…大人げあったし。 話は断然昔の方が感動的だと思います。 確かに今回の作品も感動する部分はあるんですが、 前作の方が深く心に沁みます。 素直に涙流れるんですよ。 見せ方と言葉の使い方がうまかったんですね。 とは言ったものの、これはあくまで私個人の意見なので、 参考程度に^^
七年ぶりの藤野もやむ短編集は奇しくも七年前と同様、義高と大姫の物語を表題作とすることになりました。「ひとさきの花」は「あの日見た桜」と同じ題材を扱っているけれども、一から構成をし直した完全新作となっています。以下に各短編について述べます。 「こぼれもの」は小学一年生のときから笑ったことがないという少女・前田裕梨に恋をした少年・平友宏の話。何とかして彼女を笑わせようとする彼のひたむきさは「誰かを大切に思う気持ち」を思い起こさせます。 「キモチクラベ」は個人的にこの短編集の中で最も好きな作品です。夏休みに父の実家の田舎に来た少年・敦がある時、不思議な少女とその「友達」に出会うことから始まる、幻想的だけれどどこか現実味のある話。年上の不思議な人に憧れるキモチ、けれど素直になれないキモチ、友達のことを知ろうとするキモチ…いろんなキモチが交錯するこの話は少年、少女時代のはっきりと思ったことを言葉にできなかった頃を思い出させてくれる、宝石のような話です。『はこぶねの白書』のプロトタイプでもあり、藤野ファンならぜひ読んで欲しい作品です。 「ひとさきの花」は三部構成で、一部は大姫、二部は義高の視点から描かれます。それぞれの話はどれもやさしさに満ちており、最終的には悲しい結末を迎えるのに嫌な気持ちを読者に抱かせません。好きな人のことを思う気持ちは美しいということを、この作品ほど見事に、そして綺麗に伝えてくれるものはないと思います。 素直な気持ちを持つキャラクター、よく練られた感情描写、演劇のような美しい情景は藤野さんの漫画の特徴とも言えるでしょう。最近の漫画にあまり見られないものを彼女の漫画は持っていると思います。きれいな話ばかりなので、藤野さんの作品を読んだことがない人にもぜひ読んで欲しいです。