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「東京本」は数あれど、 ほとんどは東京在住の人・出版社が作った本。 ミーハーに徹したおのぼり観光本か、 いい本でもどこか偏愛が漂い、 東京以外の人には少し手に余るところがあったりする。 ところが、『東京出張』は、関西の人の目で東京を見た本。 「東京」に対して少し引きながら、批評的に、かつ、 「せっかくだからこの街を楽しもう」 という好奇心姿勢があるから、すごく公平感がある。 余計にここでとりあげられている店の信用度が高くなる。 「ミーツ」が持っている「フィールドワーク力」によって、 地区・店・品・交通に焦点を当てることを通して、 結果的に東京という街が「編集」されてしまった。 この「視点」は貴重かつ有益だ。 東京の出版社には絶対できないだろう。 また、掲載されている写真もとてもいい。 食い物のや店内だけでなく、 店主・従業員・客も必ず写している。 店や街を通じて、「東京の人」まで浮かび上がってくる。 ひいては、東京へのよそよそしさが、魅力に変わってくる。 巻末の「淀屋橋=大手町」などの東京&関西比較も秀逸。 東京という怪物を楽しむ上での必須のツールであり、 ある意味比較文化のエポック的出版物といえるかもしれない。 関西の合理的精神がなせるページの無駄のなさに驚きつつ、 それでいて軽やかさがただよい、上品さすらある。 ちなみに、さすがというか「赤垣屋」も大きく出ていた。