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光の教会―安藤忠雄の現場の解説建築家安藤忠雄の代表作の1つに、大阪府茨木市の日本基督教団茨木春日丘教会がある。コンクリート打ち放し。直方体の箱のようなシンプルな教会堂。十字架の形をした窓が正面の壁いっぱいにくりぬかれ、そこから太陽の光が内部に差し込む。明るい光とほの暗い室内のつくり出すドラマチックな対照。「光の教会」とよばれるゆえんである。 光の教会―安藤忠雄の現場の商品レビュー 建築とは何か
安藤建築で有名な、大阪にある「光の教会」。そのスタートから現在に至るまでの物語。「すでに安藤忠雄が名を馳せた頃の建築だし、さぞかし金のかかった……」という先入観は、読み始めて早々あっさり打ち砕かれた。金はなかった。あったのは建築を“使う”人の思い、建築を“創る”人の思い、建築を“造る”人の思い。四角い箱に長い斜めの壁。私のような建築に無知の目には、単純極まりなく見える設計が、いかにものすごい想像力と緻密さの産物かを知り驚嘆した。使い易さ、便利さを望みたくなる使い手と、それらを一蹴する創り手。そのくだりを読んだ時、初期の安藤作品「住吉の長屋」を思い出した。住吉の長屋もまた、光の教会と同じく「光」が建築の重要な素材であり、「不便」そのものの建物だった。「光」にこだわる安藤の原点、「建築とは何か」という安藤の譲れぬ一線、安藤の絵を実現させた職人たちの魂、「光の教会」のその後……。読み応え十分と断言できます。 人情話。
安藤と教会の施主、安藤担当の記者、施工会社の苦悩、所員の葛藤。 建築の醍醐味を味わえる作品です。
世界的な建築家、安藤忠雄さんの仕事ぶり、人となりが強く伝わってくる物語でした。大阪府茨木市にある茨木春日丘教会が完成してゆく工程を追いかけています。まずもって、この教会は破格の低予算での注文でした。ところが、安藤氏は、興味が湧いたようで、注文を受けてしまいます。この儲からない工事の引き受け手を見つけることからスタートしました。安藤氏は盟友の建設会社社長に依頼します。安藤氏は、施主を選ぶそうです。教会側は、安藤氏でなくてもよかったようですが、安藤氏がこの教会建築に何かを感じたようです。当時、バブル全盛で、現場の職人が集まりません。建築資材も高騰、その中でとことんまで芸術性にこだわりぬく安藤氏とその天才振りを信じて採算の合わない工事でも誠実に進めてゆく建設会社社長。光の教会を発想したと思われる様々なエピソードや登場人物のバックグラウンドも書き加えられており、建築現場の臨場感とものづくりへにこだわりぬく人たちの熱情が感じられました。そして、この光の教会は、安藤建築事務所や教会の人たち、建設工事に携わった人たちによって何年にも渡って手を加えられてゆきます。安藤建築に終わりはなく、その建築物を使う人たちが使い続けることによってさらに輝きをましてゆくのです。建築の醍醐味を味わえる良書だと思います。 名書
日本一の建築家が一つの大作品を完成させるまでの物語(実話) 安藤忠雄のすごさとやさしさ
この本のよいところは、筆者が安藤忠雄ばかりではなく、工務店、施主の側にもたったレポートをしているところである。建築家に頼むと言うことはどういうことかが、よく分かる。本の中に安藤忠雄と切り結ぶという表現が出てくる。これは、小住宅を造る場合でも同様である。工務店に頼むのとは全く違う体験である。いわば、建築家の美意識、工務店の施工の現実、何ができるか普通理解できない施主との思想、人生体験との戦いが起きるのである。更に、竣工後も建築家の思想が徐々に住み手、使い手に染み込んでくる課程も楽しむくらいでないと、やっていけない。 本の最新売り上げランキング - トップ10
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