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子供をめぐる痛ましい事件のニュースを目にする度に、この本を思い出します。 親の人生の歯車がどこからずれ始めたかは、それぞれですが子供たちに大きな傷を負わせ、”負の連鎖”という言葉が頭の中をよぎります。 悲しく重い内容ですが、最後に僅ながら光が差し込みます。 人間が背負う業を取り上げながら、何処かに救いがある遠藤周作の小説を思い起こします。 作者の後書に編集者への謝意が述べられていました。 天童 荒太氏がこの小説を書き上げる為、心身共にどれだけの労力を費やしたか想像も付きませんが、編集者の強い想いもあって始めて成立した力作でしょうか。
「悼む人」を読んで著者を知り、本書を読んだ。 内容、完成度ともこちらのほうが遥かに高いと思う。 読後は爽快感よりもモヤモヤとした霧の中にいるような、 感想を言葉で表現することが難しい、いろいろと考えさせられる本である。 いわゆるインスピレーションを与えられる、優れた良書だと思う。 子どもの心がいかに繊細で傷つきやすく、また大人になってからも 子どもの頃に感じた様々が、いかに影響を及ぼすもので あるかということを思い知った。 哀しくて痛い内容だったが希望もあった。 そしてそれはどんな状況におかれても消えることのない 人生の、生きるうえでの灯だと思う。
この本に出遭えたことを感謝したいです。 これまで、自分はあまり小説など好んで読む人間ではなかったのですが、 あるラジオがきっかけで興味を持ち、読ませていただきました。 読み進める上で、人間の奥に潜む欲望・葛藤、そして醜さや脆さといった部分をすべて見せつけられているような、しかしその一方で、「生きること」の意味を深く考えさせてくれるような感じを受けることができました。ここまで心を揺さぶられた本は初めてです。 ぜひ一読してほしい作品ですが、特に、20前後の(自分のような)多感な時期である方にはぜひ読んでほしいと感じました。
虐待の恐ろしさを書いているだけだったらここまで引き込まれないと思う。 私が一番好きなのは森の中のシーンです。 まるで自分が一緒にいるかのような、子供としての気持ちに返り、 息が詰まるような切なさ、苦しさ、本を読んでる事を超える臨場感。 読んだ後、しばらく衝撃で動けなかったです。。。 ぜひ虐待を受けた方は、最新のカウンセリングを受けて、克服して頂きたい。 じゃなきゃ悲しすぎる。 相手を超えて、ゆるしていかないと(ゆるすのは相手のためではなくて自分のために) 幸せにならなければ一生虐待側の思うつぼではないでしょうか。 虐待の連鎖を断ち切る、苦しみを断ち切ることがこの本の意味ではないかと。 自分の子供は大事に育てたいと思いました。
少し重い内容です。 分厚い上下巻の本ですが、 分量の割には比較的読みやすいと思いました。 構成も良く、 少しずつ明らかになっていく事実が、 心にのしかかってきます。 終盤は少しあっさりとしている気がしましたが、 全体的にみて大変良くできていたと思います。 虐待、介護など、 読んでいて考えさせられ、 決して明るい内容ではないです。 好き嫌いが別れる内容だと思いますが、 個人的には読んで良かったです。 評価は星5つで。