何が出てくるかお楽しみ。
この本を読んで、「トンデモ」と思うあなたは肝心な部分を読み飛ばしている。
「あなたの故郷はあなた自身だ」「自分自身に立ち返ることだ」とあるように、筆者は自分の考えや体験を人に押し付けはしない。
「眠らないとどうなるか?」という問いに対する答えや、「眠りの秘密を解く鍵」は、一人一人の中にあるのだ。
つまり、「その先に見えるもの」は自らが実験してからのお楽しみ!そして作者が一番言いたいのはおそらく、今までの人間の固定観念や常識にとらわれるな、ということ。断眠はそのうちのあくまでも一方法なのだ。
ちなみに、断眠とは無縁の相変わらず寝てばかりの私でさえも、この本は面白く読み進められたことを付け加えておこう。
なぜなら人の実験を覗くのもまた、面白いからである。
誇大妄想
この本の最後にこのような記述がある。
「間もなくあなたはこの本を読み終えて感動と共に自分の現実に帰還する。」申し訳ないが私にはこの本を読み終えたとき、ある種の哀れさしか感じられなかった。
内容はさして難しいものではない。不眠については宗教的指導者などの逸話にしばしば記述が見受けられ(キリスト・ブッダ・道元・盤珪など)、この著者のいうような効果がある可能性は否定できない。
問題は上記に見られるような誇大妄想的な記述が多々見受けられる文章表現である。又どうみても「トンデモ」的な記述もあり、正直にいうと私には見るに耐えなかった。私はこの本の著者は不眠不食を行ったことにより禅でいう「魔境」に陥ったとしか思えない。でなければこのような「唯我独善」的な記述はとても常人にはできかねる。