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私はよく柴田元幸訳の小説を読むので、 その世界観を知りたく、購入してみました。 翻訳界のスーパースター。というのは、 翻訳したものを読んでいて、わかっていましたが、 この本読んで、やっぱり天才だ。と否応なしに納得しました。 でも、ぜんぜん権威主義ではないという お人柄もわかって、なお、ファンになりました。 村上春樹氏が、絶対的に信頼して、彼が翻訳するものは かならず柴田氏にチェックをお願いしている。 というのが、うなづけました。 でも、だからなのか、最近両者の文体が最近区別つかないくらい似ていると 思うのは、私だけでしょうか? 写真も載っていたので、「イメージどおりの方だな」と 思っていたら、それはカズオイシグロさんの写真でした(笑) 柴田ファンなら、買って損なしです。
骨太の書籍ですね。どちらかと言えば男性性が強い内容だ。もちろん、女性が読んでも楽しめると思う。 今回は柴田元幸氏の特集で、柴田ファンの人々には垂涎の内容になっている。翻訳が主な活動の人なので、何篇かのエッセイが収録されているのにはとても楽しませてもらった。カズオ・イシグロ氏との対談もある。柴田氏の底辺には、一定してわかりやすい日本語で話す、という真摯な姿勢があって、情緒に溺れるわけでなく、飄々と語られている。ジャック・ロンドンの『一枚のステーキ』は、柴田さんの魅力が凝縮した翻訳になっている。 今回は柴田氏の特集だが、他の号も読んでみたい気持ちにさせられる一冊。
250ページの厚さの約150ページが特集。 おおきな顔写真、整然とした書庫の本棚、意外にせまい書斎、ゲラを読む後姿や、大学での授業風景など、カラー写真が随所に盛り込まれ、見ていても十分勉強になる。 記事内容は、中学生時代から大学院時代にかけての読書遍歴や、ロンドン一人旅のころの回想、生まれ育った大田区の土地、カズオ・イシグロとの対談、一問一答など。 なかでも、ミルハウザーやダイベックから届けられた翻訳家にして友人モトとしての人柄を語る手紙が披露されている。これはぜひ読まれるべきだ。これが本雑誌のメインであろう。 小生は、これまで出版された氏の書籍や雑誌、翻訳書のほとんどすべてに目を通してきたつもりですが、この雑誌が極めつけでしょう、今現在。どんなふうにどれだけ洋書を読み、 どれくらいの速さで訳出し、しかもそれらをどこで(部屋の)読み、書いているか、そういった私的空間までを十二分に知ることができます。 マネしようと思うところがいっぱいあって、つい自分を忘れてしまいそうですが、やはり よく字を書く人だという実感が伝わります。原稿を書いていたり、本をソファーの上で読んでいたりする姿は、それ自体が「絵」になりますが、それもすべて、氏が、活字の世界を じつに愛情をこめて生き抜いてるからだろうと思われます。カリカリ、カリカリ字を書く姿を写真から想像するだけでも、脱帽です。