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佐藤優国家を斬る

佐藤優国家を斬る

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佐藤優国家を斬るの商品レビュー

4.0 第二審も有罪
鈴木宗男さんの第二審判決が出ましたが、福田政権成立の関係するのかしないのか、われわれ佐藤優愛読者の意に反してまたも実刑判決となりました。

さて、官僚という階級が現在スーパーパワーであることは見てのとおりです。「コンプライアンス」という言葉が流行語であることを終えて、いわゆる業法や個人情報保護法やといった法規を字義どおり適用すればあらゆる企業もいうことをきかせることができるし、個人なんて権力側にいる個人でさえ、鈴木さんや他の現職の議員(しかも与党議員)をみればあきらかなようにどうにでもできるわけです。産業資本のためでもなく、まさに官僚階級のためにその権力装置、暴力装置が作動している今、この国はどうなっていくのかうすら寒いものを感じます。
4.0 佐藤氏のメッセージがコンパクトに凝縮されてます
著者を時の人とした「国家の罠」を読み切れない同僚が少なからずいますが、本書はコンパクトな割に文中に出てくる言葉・人物の解説が豊富で、佐藤さんが伝えたいことのエッセンスが多く詰まっており、そんな人にもお薦めできると思います。

本書のエッセンスを文中から抜粋

・腐敗した外務官僚達の実名批判と、官からリークされた情報の裏を取らず民間人を攻撃するジャーナリストのモラルのなさを指摘

・重要なのはマスメディアが悪いという議論の中で本当の悪(偽の情報を提供している奴)を見逃していること

・TVは複合媒体の為、人間の思考を停止させる。また人間が思考を停止するのは「順応の気構え」が備わっているからで、自分で考える役割をワイドショーのコメンテーターに託している

・いまや(小泉政権時代に見て取れるように)日本のファッショ化が始まっている

・南北朝時代の「神皇正統記」、室町時代の「猫草子」は、多元的な世界で価値を認め合うことが良いとしている。これが日本人の描く日本的な価値観だと思う

・国家権力には勝てないが、重要なのは負け方で、広がり行く団結が大切

・お金は大好きだが、あえて遠ざけておかないとより大切な自分の命(につながった精神)が内側から腐っていくと思う

・検察が無理をするような国家は国家が内側から崩れている証拠、社会の側から助けなければいけない

・いつかこのような悪い世の中は神の側からの働きで変わるのでは。それに対して待ち望んで備えることが重要だと思う(日月神示や船井幸雄さんの言説に近いと感じました)
4.0 やはり絶妙な立ち居地
佐藤さんのJR労組関連訴訟に関する会合での講演、宮崎学との対談を中心に、これまでの佐藤さんの著作に基づく思想、言論展開。特に国策捜査や外務省官僚の生態などを織り交ぜながら佐藤さんなりの国家論を綴っている。
興味深かったことは佐藤さんは有償講演をしないという。3桁になるような講演のお誘いもあるという。けれどそれを受け入れる事をしない。
原稿を書かなくなってしまうと恐れる。そして、どこか資本主義の論理とは違うことをやらないと、完全に商品経済に取り込まれて、自分の思想がそこから出なくなっちゃうことが怖いと書く。そのスタンスが良いではありませんか。
そして右翼だといってはばからない、しかし右とも左ともいえない微妙な立ち居地からの言論。
強い国家というのは警察の力に頼らない、警察と検察の横暴を許さないのが良いと言う。検察が無理をするような国家は内側から崩れていく。
なるほどである。
2.0 佐藤優の限界
はっきり言って、佐藤優本のなかで一番つまらない。

そもそも佐藤優の本が面白いのは(1)特異な体験についての記述(外務省のお役人のスキャンダラスな話を含め)と(2)抽象的で難しくなりがちな議論を分かりやすく解説してくれているという2点だと思う。

しかし本書は(1)の分量が少なく(2)も左向けの人に対してした講演がベースなので、佐藤優らしい切れがないように思う。

(2)におもな関心がある人にはある程度面白いかもしれないが、(1)の方に強く関心がある私のような読者にはお勧めしない。
4.0 国策捜査と官僚についての公演と対談
・JR労組が抱える裁判について
 自身の裁判経験を交えた公演とJR労組の活動や松崎氏への佐藤氏の評価を
 JR労組主催の講演で語った内容をまとめたもの

・国策捜査や官僚階級について
 警察・検察の不法・横暴を許さない連帯運動主催の講演で語った内容をまとめたもの
 一般的には左派と言われる人々の前での講演

内容的には、今までの書籍に書かれた内容を講演に来ている人々の
立ち位置にあわせて再構築して話している。
佐藤氏の思想を掴みたい方が、最初に読むにはちょうど良い入門書になると思います。
私は、「マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実」の方も目を通していたので、それと対立する書籍として興味深く読みました。
 
佐藤氏の今までの書籍を読んだ方にとっては特に真新しいものはありません。
個人的には、防衛省と軍事裁判の設置や緒方元長官と松岡元大臣を絡めての話は面白かった。

本の内容とは関係ありませんが
この講演で危惧していた福田総理が誕生した結果今後佐藤氏がどのような活動を展開するのか一番楽しみにしています。

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