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オウム真理教事件に関する書物は多いが、野口整体を学んだ整体師が身体技法や体癖という視点から切り込んだ、きわめてユニークな書。 筆者は、オウム真理教の身体技法は、もともと過換気(過呼吸)状態にある現代の身体を、さらに緊張と集中を高めて過換気に追い込むものであり、弛緩と発散の技法が盛り込まれていないところが大きな欠陥であると指摘する。また、現代日本では(オウム事件の当時は)、身体技法に関してあまりにも無知であったために、教団の「修行」の体験の中に神秘性を見出してしまう若者が続出したが、それらは本来身体技法に精通している目からすればむしろ当たり前の体験であったと述べる。身体に関してもう少し知識があれば、あのように踊らされることは無かったであろうとし、身体技法の知を排除する社会通念が問題であると主張する。 体癖論の本としても、主に6種や11種の記載が多いが、カルト教団の成り立ちを幹部たちの体癖から論じているのが興味深い。巻末付録の各種体癖の解説も充実している。