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ハンディキャップ論 (新書y)

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ハンディキャップ論 (新書y)の商品レビュー

4.0 「障害は個性」という言い方が隠すもの
「障害は個性」という言い方が隠すもの

この本には、私が言葉にしたくてもナカナカうまく表現できなかった、ハンディキャップに対する(当事者も含めた)社会的な意識への、違和感のようなものがとても的確に表現されているように思う。
ずっと「障害は個性」という言葉にすごく疑問を感じていた。ハンディキャップを持つ自分が口にするとしたら、それを個性とは絶対に思えず、それを自信を持って口にすることで新しい障壁を作っているように思えるからだ。

本書では、ハンディキャップを持つ人たちへの障壁を解く鍵は、感動でも賛美でもなく、社会全体が、人間の「多様性」への視点を作ることとし、「障害は個性」という言葉に含まれる難しいロジックを、専門的な言葉ではなく、一般的で誰が読んでもわかりやすい言葉で伝えている。

相反する価値観や信条、ジョブを持つ人間たちが、それぞれの「自由」を認め合う思考やそこから線引きできるルールをどのようにつくることができるのか、あるいはつくろうとするのか。
「自由」というものは、はじめから桃源郷のごとく、「絶対自由」があるのではなく、小さな一歩一歩のなかでしか、「自由」への感度や思想を鍛え上げることはできないのではないだろうか。
その細い道こそが、障壁を解き、自由になるために進むべき道なのだと作者は語る。

できれば、福祉に無関心な人、興味の無い人、敬遠しがちな人に読んでほしい。
ハンディキャップとは一体何なのかを理解するための取っ掛かりとしては、オススメの一冊である。
2.0 う~ん…
率直に言うと、少し分かりにくかった。

例えば、「私は今、○○と書いたが、○○ということも考える」というような書き方が出てきたりして、何となく文章がクドイ気がしてしまう。
筆者の意見を正確に理解するためには、何度かページを戻しながら読み進めていく必要があった。

「障害は本当に個性か」という問いも、理解できないわけではないが、
「そんなにいいんだったら、あんた、代わってよ、と言われるとどう応えればいいのだろうか」というニュアンスの文章が続く。

私は、良くも悪くも「個性」は「個性」であり、代わることはできないものだと思っているので、この意見に関しては今一つ納得しきれずにいる。

でも、「いきなり養護学校教諭になって困ってしまった」という人は、読むべきかもしれない。
養護学校教員時代の経験から、学校での生徒とのやりとりや、生徒と打ち解けていった過程などが書かれているので、一つの方法論としては参考になると思う。

筆者の意見を鵜呑みにするのではなく、そこから自分の考えを進めていくきっかけにすべき本だと思う。

2.0 ハンデイキャップ『論』?
~たいして内容量のある本ではないにも関わらず、読み切ることに難儀した
その理由として、伝聞・引用が多く、下手な感想文を読まされているように感じる
また、著者が文学部卒の元教員ということもあってか、一つ一つの『文』が回りくどく長い上、日常的に使わない言い回しが多い(学者気取りか?)

肝心の内容であるが、『論』というほど確固とした著者~~自身の、他に類を見ない主張はない
本人自身の身内に障害者が有り、養護学校の教諭をしていながらもココに記されていることはお粗末極まりない
養護学校の教諭とは、こうも『専門的知識が少なく、経験則に頼った養育をしているのだ』という良からぬ面は知ることが出来た

私は知的障害者(特に成人の重度知的障害及び強度行動障害)の支援を仕事としてい~~るので言わせて貰う
こんな書物を『現場から掴み取った実践的ハンディキャップ論』等といってもらっては困るし、これを読んで『分かったような気にな』って貰っても困る
ここに障害者の真の自立も(真の意味での自立。別に、就労が自立ではない。本書に関係はないが・・・)真の生活困難も見られない理由は、『養護学校』という日中の数時間しか焦点が合っ~~ていないからである(他は先に述べた、家族からの伝聞)

真の障害者の自立や困難さは、学校や通所施設外にある
そしてそこに大きく関わり苦労を供にしているのは、ほぼ『親』である

著者が本書から言いたいことは何か、私にはよく分からない
しかし、障害児を知らない世間に対し『障害児支援とはこういうものですよ』と、上から見下すような教師の授~~業(著者から世間に対する)だと思うと腑に落ちる
腑には落ちるが、出来損ないの授業であるので受講する必要はないし為にもならない~

5.0 障害とは、ハンディキャップとは
「障害は個性」なのか。
ハンディを持つ人の努力になぜ感動するのか。
そこには障害を持つ人々を差別もしくは区別する心性が潜んでいるのではないのか。
「善きこと」「正義」は反論が許されないだけに、時として横暴である。

著者は弟が障害を持っていたこと、養護学校の教員を長く務めことなどからわかるように障害に対して深い理解を有している。

それだけに障害にたいして感動や賛美でなく、差別や拒絶でもない中間を、障害を見るのではなく人間を見る視点を提示している。
これはやはり障害を持つ人と身近に、深く接し、それが自然になったからこそ到達し得た境地であろう。

障害は個性ではない。
私も障害を有する人と接する機会があるので首肯するところが多い。

彼らにとっては我々の日常行動の一つでさえ大事であることもある。
だからこそ障害を有する人々の克服への過程を蓄積・共有することや周囲の人々の普段着の支援が必要となるのである。
大上段に振りかぶるのではなく、人間と人間としての普通のつきあいこそが最大の支援となるのであろう。

5.0 机上の空論ではありません
洋泉社の新書yは1冊目の「私は臓器を提供しない」以来ずっと注目してきました。「心はどこで壊れるか」でとてもいいインタビュアーをされていた佐藤幹夫さんの著作で、’ほんとうに『障害は個性』なのだろうか’という紹介文に共感を覚え購入しました。

養護学校教員時代の経験もふまえた実学の書です。論なんて付くと大学の先生の机上の空論のようですが決してそんなことはありません。地面にしっかり足を着いて、教育・福祉・ヒューマニズムの言葉でなく普通の言葉で書かれています。
街でばったり障害者と会うかもしれない一般の人向けの本です。専門書ではありません。

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