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文化の視覚性や五感の中での視覚の優位を説く論は多い。 また、現代の希薄化した身体性の復権を説く論も多い。 この本もそのような流れの一端である。 しかし、そんな文化的な香りを纏おうとしているだけで内容ははっきり言って大したことはない。 これまで述べられてきた身体論から足の不在を説き、足の復権を求めると言うが大まかな論旨である。 しかし、視覚を述べた部分と足について述べた部分の関連性が殆どない。 それ以上に言葉遊びから論を始めるのはやめてほしい。 言葉の定義や語源を述べるのはいいが、これもまた論拠と関係がない。 視覚は静的であり、現在だけを伝えるという話にしているが、お好きな言葉遊びを持ち出せば、"foresight"という単語と筆者の言う視覚の特長は相容れないものとなる。 そして独自性を出そうとした「足の文化」も従来の身体論から何か新しいものを見いだしたわけではない。 なにか斬新なことを言おうとしているのかもしれないが、論拠も展開も薄弱である。