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たしかに歴史編は読む価値あり、お金を払う価値ありだと思う。しかし、レビュー編の中には、ひどいのもある。1章、6章などこの本のコンセプトを無視した書き方だ。解説しようとしていない。コンパクトにはまとまっているので、すでに免疫学の詳細について理解がある人が、あそこはどうだったかな?とページをめくり直すために使うのがいいのではないか。「集中マスター」というタイトルにだまされて、この本を読んで免疫学を知ろうというのには、いささか無理がある。別の教科書で勉強した後にされたほうがいいだろう。
本書は「免疫学最新イラストレイテッド」と同じ編者の手による一冊である。残念ながら前著では高い評価はできなかったが、この本には惜しみなく高い評価をあげたい。 その理由は、全体を「歴史編」「レビュー編」「UP TO DATE」の三編に分けた構成にある。中でも秀逸なのは「歴史編」で、免疫学の萌芽から現在に至るまでの歴史がかなりの頁を割いて語られている。 免疫学のように複雑な体系を持つ学問であっても、歴史の流れの中で生まれてきたものには違いない。最新の内容を効率よく学ぶには歴史は必要ないかも知れない。だが最新の知見が免疫学の中でどのような位置を占め、どのような重要性を持つかを知るためには歴史を学ぶことは大いに意義がある。 免疫学を学ぶ上で困難を伴うのは、複雑な用語や概念が次々に出てきて何を学んでいるのか分からなくなってしまうことであると思う。この本の歴史編は、初学者にとっては免疫学の迷宮を歩むために必要な出来の良い地図になりうると考える。 歴史編の後の「レビュー編」は「免疫学最新イラストレイテッド」とそれほど代わり映えしないが、歴史編を読んだ後ではその理解度が違う。それほどこの本の歴史編は読み応えがあり、ここだけで十分星5つの評価に値する。