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近年「性同一性障害」という単語を耳にすることが多くなった。しかし、それがいったいどのようなものなのか。じっさいにはご存知ない方も多いのではないだろうか。 本書では、性科学に関して専門的な知識を有する著者が、近年ますます重要となっているこの問題を出来得る限り噛み砕き、秩序立てて解説している。 あまり知識のない人にとってはうってつけの入門書、と言ってもいいかもしれない。一方、後半に載せられた一連のインタヴューは、問題を抱えた一人一人にとっての「性の有り方」を考えさせる、非常に深い内容を持っている。 コンパクトにまとめられた一冊ではあるが、奥行きと精緻な論の展開は素晴らしい。ぜひ読んで欲しい一冊。
日本では性同一性障害は、「心の性とからだの性の不一致」な病気として単純に語られ、その対応は、もっぱら身体治療と法整備にのみ関心が集中している。しかし、本書は長くアメリカでセクソロジーを学び、自らもトランスジェンダーである著者が、多くの当事者にインタビューを行い、より広い視野から、性同一性障害およびジェンダーの問題を問い直している。いくつか引用しよう。P96>「心“に”性別があるのではなく、心”が“性別を生み出す」P96>“心と体のズレ”を直すというだけでは不十分である。>重要なのは、自分自身をどうやったら受け入れるようことができるようになるのかということである。P101>自分を受け入れることができるように、そして社会にそれが受入れられていくにはどうしたらいいかを考えていかなくてはならない。ジェンダー・アイデンティティの再構築を通じての自己の受け入れをと述べる、本書は、日本の性同一性障害に関する言説に一石を投じる、必須のテキストとなるであろう。
しかし、本書は長くアメリカでセクソロジーを学び、自らもトランスジェンダーである著者が、多くの当事者にインタビューを行い、より広い視野から、性同一性障害およびジェンダーの問題を問い直している。
いくつか引用しよう。P96>「心“に”性別があるのではなく、心”が“性別を生み出す」P96>“心と体のズレ”を直すというだけでは不十分である。>重要なのは、自分自身をどうやったら受け入れるようことができるようになるのかということである。P101>自分を受け入れることができるように、そして社会にそれが受入れられていくにはどうしたらいいかを考えていかなくてはならない。
ジェンダー・アイデンティティの再構築を通じての自己の受け入れをと述べる、本書は、日本の性同一性障害に関する言説に一石を投じる、必須のテキストとなるであろう。