今となっては笑えないけど
初版は1993年。当時は拉致問題も知られていなかったし、核開発も深刻化していなかった。テリー伊藤は無邪気に、VOW的観点から北朝鮮を褒めちぎるが、今となっては全然笑えない。でもきっと、いつか笑える日が来るだろう。少なくとも日本が北朝鮮や中国に対して、国際社会に通じる、ぺこぺこしないまともな外交を出来るようになった頃には。著者・テリー伊藤は政治とか全く抜きで、単なる一プロデューサーとしての主観を記す。共産圏文化の面白さ。一党独裁政治文化の面白さ。プロパガンダだらけ文化の面白さ。この視点はいつか絶対に評価される。昨今のロシアンアヴァンギャルド再評価のように。
金正日マンセー(?!)
この本では、金正日がいかにして支配体制を固めているか、またその方法がいかに優れているかをおもしろおかしく解説している。まさに「誉め殺し」である。ここまで誉め殺すと、本当にテリー伊藤は殺されないかといらぬ(?!)心配をしてしまうほどである。私はこの本を読んで「偉大なる」金正日に本当に(ある意味で)感服した。あの巧みな演出力は日本の政治家にはまねできまい。この本は、読者のだれもがいつか北朝鮮に行ってみたいと思う本だろう。ただし北朝鮮が普通の国になる前に。