勝っていた本?
グレアムの古典的名著以来と誉れ高い……との振れ込み。しかし、その『新賢明なる投資家 上』(P92-98)では、注釈のジェイソン・ツバイクが、この本を批判しています。オショーネシーのファンドより株式市場全体(S&P500)の方が1996-2000年において勝っていた。そして、「グレアムが常に念を押しているように、株価が将来上がる、あるいは下がるのは、その根幹をなす事業が好調だから、あるいは不調だからである--それ以外の要素は一切ないのである」といっています。過去のデータに学ぶことは大事とは思います。
しかし、この点を考慮して読む必要があるでしょう。
この本が出版された時点で
過去のデータを分析し、どのような投資法が最も
優れているかを探るという意味で、非常によくできた本です。しかしこの本が出版された時点で、効率的な市場では
よりパフォーマンスを上げたいファンドが同様の戦略をとることにより、
目的とした銘柄は割高になってしまうため、
同様の投資法を行う利点がなくなってしまっています。
コンピュータを使用して過去のデータを調べ、予想するという事は
どのファンドでも同様に行うことでしょうし、
特に目新しい内容ではないでしょう。
また市場は年々効率的になっていきます。
どのような方法を使っても、ウォール街に勝ち続ける法則など存在しません。
過去の知識を得るためには良い本でしょうけれど、
この方法で今後利益が上がるかと言われれば否でしょうし、
この本の価格に見合うだけのの価値があるとは思えません。