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Sketches of Spain

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Sketches of Spainの解説

   マイルス・ディヴィスとギル・エヴァンスの共同作業は、ジャズ史上屈指の名コラボレーションと評価が高い。『クールの誕生』セッション等を通じて40年代から知りあいだったマイルスとギルは、57年の『マイルス・アヘッド』を皮切りに、58年の『ポーギーとベス』でも絶妙なコンビネーションを聴かせた。

   そうした過程を踏まえ、59~60年にコロンビアでのコラボレーション第3作として録音したのが本作。マイルスは当時、スペイン音楽に強い関心を示していた。本作の少し前に録音した『カインド・オブ・ブルー』でもその傾向は見られたが、本作では正面からスペイン音楽に取りくんでいる。16分余りにわたって演奏される<1>は、スペインの作曲家ロドリーゴの人気曲を、ギルの斬新なオーケストレーションで再構築した本作の目玉曲。木管楽器を多用したギル特有の深みのあるサウンドをバックに、マイルスがソロを聴かせる絶品だ。<3><4><5>はスペインを素材にしたギルのオリジナルで、これまたすばらしい演奏だ。(市川正二)

Sketches of Spainの曲目リスト

  1. Concierto de Aranjuez
  2. Will O' the Wisp
  3. Pan Piper
  4. Saeta
  5. Solea
  6. Song of Our Country [Issued Take][*]
  7. Concierto de Aranjuez, Pt. 1 [Alternate Take][*]
  8. Concierto de Aranjuez, Pt. 2 (Ending) [Alternate Take][*]

Sketches of Spainの商品レビュー

5.0 アランフェス協奏曲
マイルスデイビスのことをよく知らなかった頃、この曲を聴きました。
ジャズとも、クラッシックとも、ポピュラとも違い、心休まる思いがしました。
それ以来、マイルスデイビスの曲も聞くようになりました。
今でもNo1はアランフェス協奏曲です。

後に、製作のいきさつをラジオの解説で聞きました。
製作のいきさつは、だからこうなんだという感想を持ちましたが、忘れてしまいました。
5.0 Concierto de Aranjuez
マーカスミラーが抜擢された「The Man With The Horn」からMilesに入ったのだけど、
彼にのめりこむのは中々難しかった。

bye-byeするつもりだったMilesとお友達にさせてくれたのがこのアルバムだ。

Concierto de Aranjuez はMilesのが一番好き。
難しい専門的なことは分からないけど、スペインのAranjuez地方のあの景色(10年以上前)と、Milesの音はとても共鳴していた。

今でも夕暮れ時に聞くと泣けそうになる。
3.0 …譜面が見える。
“ジャズ史上屈指の名コラボレーション”等とやたら評価が高いアルバムだが、自分は過大評価されているアルバムと思う。特に1曲目の「アランフェズ協奏曲」が全然良いとは思えない、アレンジも緻密に練りすぎて頭でっかちだし、何度もテイクを繰り返したからかマイルスの演奏にも何のフィーリングも感じられない。そもそもジャズとは言えない、譜面が見える。
マイルスは完成後アルバムを特に聴き返さなかったそうだが、この種の音楽はアレンジの段階でほぼ出来上がっているからだと思う。
むしろ映画音楽のサントラのように展開するアルバムにおいて、実はこの1曲目はただのイントロで徐々に盛り上がるように構成されている。このアルバムで素晴らしいのは3曲目「Pan Piper」と4曲目の「Saeta」で、小品だがこれはアレンジも素晴らしくマイルスのトランペットもスペインの砂埃さえ感じさせる。
後に同じように緻密に計算されて作られた「Bitches Brew」への足がかりになったアルバムだが、これがギルとマイルスの最高傑作と言われるのは、恐らく当時彼らの音楽を聴いていなかった人が多く評価したからだろう。
5.0 譜面武闘会
 スケッチと称して曲の全体像を描きながらインスピレーションで色を決めようとするマイルスと、譜面から逸脱しきれない楽団との溝というかチグハグさが面白い。なんとか体裁を整えたアランフェスより、なんというかマイルスの無茶苦茶ぶりが曲のど真ん中を貫く"Saeta"と"Solea"が聴きものに思う。言葉の通じない異国の民に取り囲まれて仕事をしなければならない感じを音楽にしたらこんな風になるんじゃないかと。周りがあまりにもきっちり演るものだから、マイルスは吹きまくりの浮きまくりで珍しくもクールさにほころびさえ見えるよう。4のぷわぷわした演奏は、後年"On The Corner"でのワウワウプレイに通じる感じがするのも興味深く、貪欲な開拓精神の反面、案外この人のスタイル自体はそんなに変わっていないのかもしれないと感じられる部分です。

 音選びとバランス感覚における天才マイルス・デイビスというミュージシャンでさえ、これほどまでに難儀しているのかと驚かされる作品だと思うし、崩壊すれすれの危うさがまた堪らない魅力です。
5.0 Another Side Of Miles Davis
ギル・エバンス・オーケストラとマイルスが競演した第3作にして最高傑作。(第1作は『マイルス・アヘッド』、第2作は『ポーギー・アンド・ベス』)本作の白眉は何と言ってもアランフェス協奏曲(Concierto De Aranjuez (Adagio))だ。当初のLPには未収録だったConcierto De Aranjuezのパート1・2をボーナス・トラックとして加えたことでより一層魅力が増した。ロドリーゴのこの名曲はギター曲として有名だ。アレグロ・コン・スピリト→アダージョ→アレグロ・ジェンティーレの3楽章からなるこの曲の第2楽章をギルはアレンジしたわけだが実に見事だ。その中でソリストとしてペットを吹くマイルスはまさに『Another Side Of Miles Davis』である。しかしながらそこにはやはりマイルスのあの『音』が鳴っている。マイルスの残したアルバムを聴けば聴くほど、本当に同じ人の残した作品だろうかと思うほど音楽的レンジが広い。そしてものすごく多作だ。それでいながらマイルスのあの『音』は偏在し続けている。凄いことだ。この作品はそう言ったマイルスの作品群の最も『端』に位置した傑作である。

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