渚の果て、極上の夢
毎年夏になると聴きたくなる、1人の天才による労作。
萩原健太さん、細野晴臣さんも絶賛のアルバム・・・
な訳だが、ビーチ・ボーイズのオールドファンは
物足りなく思うのだろうか?
ビーチ・ボーイズに詳しくない吉里爽にとっての答は、
「否」。私見だが、ブライアンはよい意味でポップスという
フォーマットでしか自分を表現できないアーティストだと思う。
だからこそ、このアルバムの耳障りのよいサウンドの中に、
自分のテーマを突き詰め続けた業とカルマのようなものが
そこはかとなく漂うのを感じずにはいられない。
それが顕著に現われる曲をあえて挙げるならば・・・
悲惨な地獄から青空の広がる天国へとリスナーを誘う11. は、
彼が自らの音楽人生を語るモノローグと言えるだろう。
閑話休題。
難しい理屈はさておき、本盤では、「あの」コーラスワークと
南国のビーチの星の砂のような美しいメロディが、
たっぷり楽しめる。
そしてまた、夏は・・・いや、人生は哀しくて美しいもの。
そんなことを思わせてくれたりもする。
彼がこのアルバムの中で、いや音楽人生を通じて、
表現せざるを得ないものを考えるならば、
イノセントでいたい、あるいは忘れかけたイノセンスを
思い出したい人におすすめしたい。
このアルバムを聴く度に思うことだが、ポップミュージックとは、
「男が一生を賭けて取り組むことができる大仕事」なのだ。
祝再発売
AORだとかいろいろ言われておりますが私は好きなアルバムです。
確かにアルバムをトータルでみると無駄と思われかねない
謎の焼きなおし曲等があるのですが
ビーチ・ボーイズのサーフィン・サウンドが好きな私には
大満足の復活作でした。
1.Your Imagination
2.She Says That She Needs Me
3.South American
8.Lay Down Burden以上の4曲はビーチ・ボーイズ時代の
名曲群と比べても全く見劣りしない素晴らしさを
ライブでも実証してくれました。
特にボーナスがついたわけでもなく、
意味のある再発ではないかもしれませんが
この作品がこれからも入手できる状態に置かれることに
賛意を表したいと思います。