青春の思い出のメロディ
ポール・モーリアをリアル・タイムで聴いていた50代の者です。受験勉強をしながら、ラジオの深夜放送を聴いていた時でした。ラジオからとても美しい旋律とハーモニーを持った曲が聞こえてきました。それが、ポール・モーリアの最初のヒット曲とも言える「蒼いノクターン」でした。
日常的に思春期特有の閉塞感を感じていた者にとって、この大空へ羽ばたく鳥のような開放感をもたらしてくれた音楽は、心に安らぎを与えてくれました。
イージー・リスニングの大御所と言われていますが、「ヒーリング・ミュージック」の草分けのようなサウンドでした。もう40年も前の思い出です。1968年には「恋はみずいろ」が世界的にヒットし、日本中でも大ヒットしました。下の世代では、学校の給食時間に聴いたことがある、と言っていました。ポール・モーリアの生まれ故郷、フランスのマルセイユの地中海をイメージしたのではないでしょうか。
そしてトランペットによる前奏が印象的な「エーゲ海の真珠」、ピアノとチェンバロによるクラシック風なアレンジが印象的な「涙のトッカータ」と、ヒット曲が続きました。
1974年には「オリーブの首飾り」が大ヒットしました。この曲は、何故かテレビのマジック・ショーのバックに使われることが多いので若い世代の方でも皆知っている曲ですね。
ポール・モーリアは、1925年3月4日に生まれています。もうすぐ80歳を迎えられるのですね。1998年の来日公演が日本でのラスト・コンサートになりましたが、CDやDVDで今も広い年代の方に親しまれています。
私の心の中には「青春の思い出のメロディ」として、ずっとずっと流れています。
やっとめぐり逢えました!
子どもの頃、初めて聴いたのが『涙のトッカータ』でした。時は流れてCD時代になり、再びリリースされたとき、初めて『涙のトッカータ』を聴いたときの、あのせつなく甘酸っぱい感傷に浸りたくて、即CDを買いました。
でも、彼の代表曲の多くはオリジナルとは別のアレンジが施され、『エーゲ海の真珠』のスキャットまでもが別人だったときは、本当に悲しかったです。
そんなとき、この“恋はみずいろ~ベスト25”にめぐり逢い、何年ぶりかでやっとオリジナルの『涙のトッカータ』を聴くことができました。
彼の作品に魅せられた人の多くは、時が流れた今も、あの頃のオリジナルが聴きたいのではないでしょうか。
私を再びあの時代へ連れていってくれたこのCDに感謝しています。