デジタル世代のマイク
ひとつのことを追いかけ続け、しかもそれで一定の評価を得続けるということは、並大抵のことではない。彼にとっては、初期の成功があまりにも大きかったため、このことはずっと重荷であったはずだ。80年代のポップ路線は、彼にとってはそれ以前の評価との決別という意味もあったに違いない。そしてMoonlight Shadowなどで一定の評価を上げることで、これらの重荷を払拭した結果が、この作品の原点への再アプローチなのだろう。AMAROKでは、当時可能だったデジタル技術をとことん利用しながら、しかもあらゆるアコースティック楽器を組み合わせて全く独創的な作品を作ることに成功している。
CD一枚で一曲というのは、極めて勇気がいることだ。
作品を演奏するのも全体を構成するのも大変な作業になる。
また、全体を通して聞かせるという強い自信がなければ出来ないことでもある。
この作品は、初期のマイクの作品に馴染んでいない層、つまりデジタル機器が既に身の回りにあふれていた世代に強く薦めたい。
音楽の可能性という点であれば、これほどのものはそうは手に入らないだろう。
ひとつの流行という、特定時間内の激しいコピー競争のなかで、新しい音や音楽は急速に古びてしまうのだが、そういったものから独立している音の世界を体験できるはずである。
彼にしか作り得ないという意味で唯一無比
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