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Ascension

Ascension

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Ascensionの曲目リスト

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Ascensionの商品レビュー

4.0 集団即興音楽という形の壮絶なバトル
1965年6月28日に録音された壮絶な集団音楽。コルトレーンは前年の1964年あたりから「黄金のカルテット」というフォーマットに行き詰まりを感じ始めていましたが、それは翌65年に行われたバリ・アンティーヴのライブと同年9月のシアトルでのライブにおいて顕著なものになります。結局、パリではエルヴィン・ジョーンズが途中でステージを放棄し、シアトルを最後にマッコイ・タイナーとジョーンズがついにグループを去る事態になります。6月にレコーディングされたこの作品は、まさにカルテット崩壊への導火線的な役割を担っています。

コルトレーン1人に対して即興で戦いを挑んでいるのは、レギュラーメンバーに加えて、フレディ・ハバード、デューイ・ジョンソン、ジョン・チカイ、マリオン・ブラウン、ファラオ・サンダーズ、アーチー・シェップ、アート・デイヴィスの総勢10名。やかましい、難解、わけがわからない…などという評価が巻き起こったこの問題作ですが、個人的にはコルトレーン1人と10人のミュージシャンによる壮絶なバトルだと考えています。息詰まるようなインプロヴィゼーションの応酬とエゴのぶつかり合い、そして聴き終わったあとに感じられる奇妙な静寂。2年後の死去を意識してしまうと、それは後追いの強みであり、また弱みでもありますが、コルトレーンがどんな気概をもって、このレコーディングに臨んだか大変興味深いところがあります。

CDでは「コンプリートエディション」として「エディション1」と「エディション2」が収録されています。アナログでは当初、「エディション1」が収められましたが、なぜだか「エディション2」に差し替えられてしまいます。したがって「エディション1」は長い間お蔵入りになっていました。この「コンプリートエディション」で、この壮絶なバトルの全貌を知ることができるわけですが、なぜ1から2に差し替えられたのか、1のどこが気に入らなかったのかは、いまとなっては永遠の謎です。でも、そんなことはどうでもいいです。ただ目を閉じて音の嵐に身を任せることで、少しばかりの「合法的な精神世界へのトリップ」を楽しんでください。
4.0 フリーへの突入
1965年6月28日録音。白地にソプラノ・サックスを持つコルトレーン。僕が一番好きなコルトレーンのジャケットだ(●^o^●)。
このアルバムではっきりとコルトレーンはフリーヘと突入する。2トランペット、5サックス、ピアノ、2ベース、ドラムスで構成されたこのソノリティははっきりと新しい音楽を目指して組成されている。そしてはっきりと即興だけでできている。
コルトレーンは死のその一瞬まで一度として同じであろうとしなかった。コルトレーンは一瞬一瞬の自分を否定し、次の自分へと前進し、その自分を叉否定し前進していった。そしてその死まであとわずか2年である。医者嫌いで有名であったコルトレーンは決して医者にかかろうとはしなかったそうである。おそらくは近づく死の予感が彼にこの立ち止まらない変容を求めたのかも知れない。
5.0 集合即興演奏のひとつの成果
 コルトレーンの演奏史において、またジャズ史においての“Ascension”の意義は、これまでさんざん論議されてきた。しかしそんなこと、わたしにはどうでもよかった。LPを買ったのはコルトレーンの死後2年ほど経ってからだったが、当時から意義など考えもせず、ひたすら音楽を楽しんだ。いいじゃないのそれで。

 まずコルトレーンが短いフレーズを出し、十人ばかりのメンバーがそれを追いかける。モードによる即興が始まる。自由度が高いので不協和音のかたまりが現れるわけだが、かたまりとして聴いても面白いし、一人ひとりのフレーズを聴きわけても面白い。ひとしきり集合演奏がつづくと各人のソロにうつる。そしてまた集合演奏に入る。その繰り返し。ソロではマリオン・ブラウンがとくに素晴らしい。特異なフレーズを繰り出してわくわくさせてくれる。ベース2人(ジミー・ギャリソンとアート・デイヴィス)のパートもスリリング。ベースバトルという感じだ。エルヴィンの複雑多彩なドラミングも楽しめる。30分を超える演奏が長いとは感じられないくらい充実感がある。

 集合即興演奏というのはジャズ初期に行われていたものだ。それを1965年という時代の最新のコンセプトで再現したものと言えるだろう。この録音をコルトレーンの「実験」とする見方もある。だとするならこの実験は十分な成果を挙げている。実験を敬遠する人もいるが、進化するミュージシャンの作品はすべて実験なのではあるまいか。……理屈っぽくなってしまった。

 エネルギー大爆発という感じなのでうるさいと思う人もいるにちがいない。意義があるからといって無理にお聴きになることはない。音楽を難しいものにしてしまうのはよしましょう。

追記)CDには別テイクが収められている。ソロの順番が少し違うくらいで大差はないが、面白みという点で若干劣るようだ。

3.0 そんなに問題作?
1965年6月の録音で多人数による即行演奏。コルトレーンがテーマを吹き、皆が後を追い荘厳な響きを産むといった感じか?世間一般ではこのセッション以後コルトレーンがダメになったようにいう人もいるが、決してそんな事は無いし、この後に続く作品の中にはもっと、とんでもない演奏があると思う。当時はいざ知らず現在においては、それ程問題作などではない。あまり先入観を持たずに素直な気持ちで聴けば意外と親しみやすい。ただ出来はと言うとそれほどではなくやはり次のステップへの序章と言うか晩年の作品に比べると中途半端な感じがしてしまう。

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