「赤い狩人」
「千と千尋の神隠し」に抜かれるまで、長いこと日本映画のテレビ放映最高視聴率記録を持っていた映画だ。公開当時、社会現象に近いくらいの騒ぎになっていて、小学生の頃、親に無理矢理起こされて見た覚えがある(苦笑)。 ゴダイゴが音楽を担当、歌って演奏もしているのだが、主題歌を歌っているのはタケカワユキヒデではない。彼が説得の末、拝み倒して連れてきたシンガー:町田義人(アニメを歌っている時は町田よしと、と表記しているあの人)である。
「拝み倒して」連れてきただけあって、雄大なスケールのテノール声が素晴らしく、主人公のキタキツネ「フレップ」の気高さを見事に歌いきっている。助監督が書いたという歌詞も、素朴だが、かっこいい。
♪愛よ、お前は凍った心溶かす 太陽に挑む赤い狩人
炎のようさ 太陽の秘密奪う 明日は燃える
♪終わりのない旅さ 太陽がある限り走り続ける俺の 明日を照らすだろう
映画自体も「自然」の気高さを真っ正面から捉えた名作だが、音楽も負けず劣らず素晴らしい。コミカルなシーンも、雄大なシーンも、母の愛も、いずれのシーンもぴったりの曲が割り当てられていて、言葉を持たない動物たちの声を表現している。
主人公になっている雄の親キタキツネ、フレップは誇り高い性格で、絵になる。力強く家族を支える姿に、生きるとは何か、想い巡らせてしまった。
自然は厳しく、たくさん生まれた子供達の中で、生き残るのはたった1匹。最も力の強かったシリカだけである。そのシリカが、父親のフレップと再会するシーンがあるのだが、両者の微妙な性格の違いなども伺えて興味深い。キツネの人柄まで描写したカメラワークには感嘆するのみだ。
ストーリーの蘇る正統派-★
映像+音楽+ナレーション の3拍子で
ちょと退屈してしまうドキュメントタッチの動物ものが
多いなか...登場するキタキツネたちの「言葉なき声」を
悲喜こもごも、ゴダイゴがピッタリあてていて新鮮です。
アルバムとしても楽しめるアリガタ~イ1枚。
④と⑪の歌い手が劇中の朱里エリコさんでは
ないのが残念です。