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ザ・ウォール

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ザ・ウォールの解説

   『The Wall』は、たくさんの曲の寄せ集めとしてではなく、全体でひとつとなる作品として聴くべきだろう。しかし、そこに不満があるともいえる。ストーリーに雑多な音楽をまとめ上げるほどの首尾一貫性がないのだ。とはいえ、ときおり見せるひらめきには、ピンク・フロイド最大の野心作と呼ばれるにふさわしいものがある。ひらめきを放つ曲のほとんどは、実によく計算してつくられており、いまや正真正銘の名曲となっている。「Hey You」、「Mother」、そしてとりわけ「Comfortably Numb」は繊細な驚くべき曲だ。複雑な音楽ではあるが、ピンク・フロイドはゆったりとしたペースで進行させており、リスナーにじっくりと聴きこむ余裕を与えている。こういうペースを取るところにピンク・フロイドの美質があったのだ。また、「Another Brick in the Wall/The Happiest Days of Our Lives」も注目に値する。ラジオのロック番組では定番となっている曲だ。(Genevieve Williams, Amazon.com)

ザ・ウォールの曲目リスト

  1. イン・ザ・フレッシュ?
  2. ザ・シン・アイス
  3. アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール(パート1)
  4. ザ・ハピエスト・デイズ・オブ・アワ・ライヴズ
  5. アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール(パート2)
  6. マザー
  7. グッバイ・ブルー・スカイ
  8. エンプティ・スペーシズ
  9. ヤング・ラスト
  10. ワン・オブ・マイ・ターンズ
  11. ドント・リーヴ・ミー・ナウ
  12. アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール(パート3)
  13. グッバイ・クルエル・ワールド
  14. ヘイ・ユウ
  15. イズ・ゼア・エニバディ・アウト・ゼア
  16. ノウバディ・ホーム
  17. ヴィーラ
  18. ブリング・ザ・ボーイズ・バック・ホーム
  19. コンフォタブリー・ナム
  20. ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン
  21. イン・ザ・フレッシュ
  22. ラン・ライク・ヘル
  23. ウェイティング・フォア・ザ・ワームズ
  24. ストップ
  25. ザ・トライアル
  26. アウトサイド・ザ・ウォール

ザ・ウォールの商品レビュー

5.0 骨太な哲学をぶち込んだ偉大なるロック・オペラ
ピンク・フロイドの音楽はかねがね宇宙を想起させると思っていたが、このCDの帯を見たら、「ライトのキーボードが宙を駆け」と書いてあった。聴き様によっては大仰とも言えるが、そこは大物バンドゆえのスケール感、存在感というものなのだ、と納得して聴くべきなんだと思う。全篇メロディーがよく練れていて、何よりもドラマティックだ。ロック・オペラの様相を呈している。

1枚目の7曲目「グッバイ・ブルー・スカイ」という曲が好きだ。女の子の「ママ、お空に飛行機よ」という可愛らしい声で始まるこの曲は、静かなアコギのアルペジオをバックに、戦争で怯える人々や爆弾の音のことを歌っている。新世界を築くという理想を掲げながら、戦争をやめなかった某国の大統領の頭が目に浮かんだ。青い澄んだ空はもう2度と来ない、さようなら、と歌う。

演説で一般論ばかりを喋る老人を、具体論を語ることによって負かした若き新大統領に大いに期待したい。

このアルバムで彼らが表現したかったのは、人間社会に立ちはだかる断絶。それを「壁」という言葉で言い表した。巨大な人間社会は「壁」で、人間はそれを形作る「レンガ」でしかないと歌う。「レンガ」同士は決して混ざることはなく、融合することもないのか。

ピンク・フロイドの凄いところは、曲の良さは勿論のこと、歌詞に込められた哲学のようなものが非常に骨太で、しかも格調高いということだ。特に、このアルバムでそれが顕著であり、人間の裏側に潜む深層心理を描いた「狂気」と双璧の、優れたコンセプト・アルバムであると言える。
4.0 最高傑作?どうだろう。
79年発表の本作は狂気と並ぶフロイドの最高傑作と言われる。
しかし、僕はそうは思わない。このアルバムは確かに「Comfortably Numb」などの光る曲も多いのだが、70年代フロイドが持っていた独特の浮遊感が完全に消えてしまっていて(個人的にアニマルズにはまだそれが少しは残っていたと思う。)、言い方は悪いが「普通のロック」になってしまった気がする。やはりフロイドはリック・ライトの存在が大きかったと思う。
また絶賛されているこのコンセプトもThe WhoのTommyやGenesisの眩惑のブロードウェイ等で既に用いられていたものなのではないか。「Another Brick in the Wall」等はロジャーが歌うからこそ重く感じるが。
ただ、「Comfortably Numb」におけるギルモアのギターソロは本当に素晴らしい。彼のキャリアの中でも一、二を争うだろう。この曲だけでもこのアルバムは価値がある。そういえばとある外国のサイトでギターソロ100選というコーナーがあり、あの「天国の階段」を抜いて、この曲が一位になっていた。
5.0 狂気と並ぶ最高傑作
私が思うに、シド・バレットがセカンドアルバム迄残って居たら、神秘、原子心母、エコーズ、狂気、も生まれなかったでしょう。 狂気、無くしてTHE WALLも、また生まれなかったと思う、THE WALLは、PINK FLOYDの全勢力を注ぎ込んだアルバム、80-81LIVE盤を聞けば尚わかります。
5.0 一人歩き
80年、中学の同級生であった上野君に借りたこのアルバムが、ボクが、音楽を難しく聴く様になった初めてのアレでした。某レコード雑誌のCBSソニー新譜宣伝欄に、JourneyのDepartureとBoz ScaggsのMiddle Manと並んでThe Wallが仲良く(?)並んで出ていたのを思い出す。
借りたアルバムを、先ずは当時最高級・最高峰テープであるフェリクロームのSony−DUAD 90分にダビングし聴きまくった挙句、やはりジャケツを見ながらあの墨字のような素敵な歌詞を愛でつつ読解したいという切なる想いを達成すべく、それ以降、いつも輸入盤を購入する際にはお世話になった新星堂でアメリカ盤を購入したのであった。邦盤とは違うあの匂い。薄いラッピングフィルムを通して香る特殊インクなのだろうか、何かを予感させる刺激臭と、In The Flesh?から始まる長い物語が絡み合う俺のプログレッシブであり且つ、結果的にオルターナティブな出会いであり、始まりなのでした。(何が言いたいのか分かんねぇっ)その後、何時だったか、VHSで劇場用映画版The Wall(ボブ・ゲルドフ主演)を購入したのは言うまでも無い。
The Wallから始まった所謂、プログレ遍歴はその後、ブリモノ(いぎりす)、イタモノ(いたりあ)やスペモノ(すぺいん)などに行きつ戻りつ、結果、Pink Floydでもなく、“THE WALL”に回帰するのであった。Pink Floydの歴史の中でこれ以上のアルバムは結局、出ていない。79年以降、Pink Floydの手を離れ、“THE WALL”自身が独自の世界を構築し、俺を魅了し、または、時に苛んだ。
まぁ、とにかく、すげぇアルバムなんで、聴いてみてよ。サウンドエフェクトやプロセスの組み方はチョー高度・ハイレベルなんで、そういった方面の方々も参考になると思うしーっ。合掌
5.0 歴史的傑作
歴史的傑作。発表当時中学生だった自分は、当時全米チャートN0.1になった「アナザーブリックインザウォールパート2」の歌詞内容を対訳で知って、ぶっとんだことを覚えている。それも作品全体の一つのパーツに過ぎない。ロックミュージシャンを主人公に、彼を取り巻く社会(画一的な教育、戦争による父親の死)、疎外感(母親の溺愛、恋人の不倫、商業主義のロックスターとしての虚無感)がオペラのようにつづられていく。やがてファシストに変貌し、狂騒の果てに自分自身が築き上げてしまった「壁」とは何なのか。それを壊すということはどういうことなのか。途中までの緊張感、重たさは最後の「ザ・トライアル」のカタルシスのためにあるわけで、歌詞内容の把握が必要。作品と向き合う姿勢がリスナーに要求されるが、向き合うほどパズルが組み合わさって全体像が浮かび上がってくるような、人生観への深い示唆と感動が得られるはず。ロジャーの曲想の他に比重は少ないが、ギルモアのギタープレイも彼のキャリアで最高のものを披露しています。80年ライブ映像のDVD化祈願!

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