はるかに過ぎ去ったあの夏を…
小説が好きだった。
『鉄塔武蔵野線』の小説が好きでたまらなかった。
原作を涙しながら読んだ、そして映画を観た。
映画版は小説とは似て非なるものにしあがっていた。
まったく世代の違う監督が取ったのだと悟った、しかし音楽は小説の『鉄塔武蔵野線』を内包していた。子供達のちっぽけさが良く出ているマリンバのBGM、そしてなによりささやくようなおおたか静流の歌声。
子供達を包みこんでいたわるような、限りなきやさしさに満ち満ちた曲が良かった。
このCDを聞きながら小説を読むと、見晴とアキラのちっぽけな冒険がまるで自分の事のように感じられることだろう。
あの懐かしい少年時代の暑い暑い夏の太陽と、風の匂いとともに。