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時をかける少女 [DVD]の解説筒井康隆の同名SFジュヴナイル小説を原作に、角川春樹製作・大林宣彦監督のコンビで手がけた青春SF映画の名作。ある土曜日の放課後、実験室でラベンダーのような薬品の匂いをかいだ芳山和子(原田知世)は、それ以来時を往来する奇妙な現象に悩まされていく…。彼女が時をかければかけるほどに、実は時の中に閉じ込められていく皮肉は、その後で大人になった者が己の思春期を永遠に心の中で回顧していく痛切な想いをも表しているかのようでもあり、ここでのファンタジーは時間の残酷さそのものを濃密に描くためのツールとして機能している。若手俳優たちに味のある棒読み台詞を読ませ、一方で日本映画史に名高い名優上原謙と入江たか子を起用して、人生の年輪を痛感させる名シーンを構築。時をかけるシーンでの作り物めいた特撮ショットは、映画内の異世界を強調するとともに、尾道の懐かしき風景の数々は『転校生』と『さびしんぼう』の間に挟まれた“尾道三部作”の1本としても屹立させる。そして何よりも、これが実写映画デビューとなった原田知世の初々しさ! かくして彼女の青春期は、永遠にこの作品の中に刻み込まれることになった。(増當竜也) 時をかける少女 [DVD]の商品レビュー ラベンダーと線香の匂い
夜家路に急ぐ芳山和子の背後から何者かが襲いかかる場面があるのだがそのシーンが未だに喉の奥に刺さった棘の様に気になってしようがない。映画ではその直後にタイムリープし何事もなかった様に描かれておりその人物が何者だったのか明かされないままである。があの場面で芳山和子の身に口にするのもおぞましい出来事が起きている事は明らかであろう。結論から言うとあの場面でもう一つの別な世界の芳山和子は死んでいる。全編を覆い尽くす死の匂いの濃密さ。時計屋の主人の薄気味悪い顔のアップははたして必要かという意見もあるみたいだけどあれは観れば分かりますが死神の暗喩です。時の流れは止めようが無い。この世に生を受けた瞬間から誰もが死に向かって歩んでいる。私達の住むこの世界はなにも生きている者だけの物ではない。生命倫理の問題も含めて生きている人間が何でもかんでも好き勝手にいじくって良い訳じゃない。生と死が混在する世界。大林宣彦が医者の息子として生れた事と無関係ではないだろう。私達の世界はもっと生きたかったという人々の願いや残された者への思いに支えられ初めて存在が許されているのではないか?命を慈しむ心。人間だけじゃなく生物の死を悼む気持ちを無くした瞬間この世は消滅してしまうかもしれない。そうならないという保障は何処にもない。もう既に私達は悪魔に支配された世界を何度も経験している。それでも人の心を失わなかったからこそ辛うじて崩壊を逃れたのではなかったか?その一方で消滅した都市や村や人々の命を慈しむ事を忘れてはいけない。いずれその順番は私達に巡って来る。怒りを持ち続ける事と他人を恨む事は違う。人の美しさは見た目の美醜ではないし作品の価値はストーリーの整合性といった表面上の完成度ではない。何を感じるかは人の自由。一見の価値の有る作品である事は確かです。 ゴメンあんまリ思い入れ無いんだ
監督のインタビューで弁明しているのであんまりしつこく書かないが、主演の原田知世の中学卒業と高校入学の狭間で実質28日間しか取れなかったとのこと。 思い出
公開された映画を、見たのは中学生の時。 所々忘れていたけれど、主題歌はしっかりおぼえていた。 なにもかも懐かしい。 日常の生活風景、温室、学校の教室、実験室等。 1番、泣けたのは、 深町老夫婦が、庭で、 ずっとふたりだと寂しそうに会話する場面。 胸が詰って涙がでた。 今、見れば画面の合成等、笑ってしまうような場面は確かにある。 主演の原田知世も、 セリフ棒読みの部分もあった。 でも、その初々しさが、決して取り戻す事の出来ない時間がいかに大切で、好きな人との別れが切ないという事を教えてくれた気がする。 この時代だからこそ、 出来た素晴らしい映画だ。 学芸会かと....
テーマ曲はヒットしたから知っていたけど、映画は25年後の今、初めて観た。 感動しました
久しぶりに見ました。これは商業的なアイドル映画では無く、原田知世があまりにも瑞々しく魅力的なのが逆に、原田知世を売り出す為の物でしょうという様に穿った見方で変換されてしまった評価だと思います。エンディングのテーマ曲と共に流れる見せ方の部分だけは純粋に商業アイドル映画の手法なので仕方無いかもしれない。作品としてはこの歌はいらない気もするが、松任谷由美作曲の曲自体は素晴らしい。好みを言うと少し歌詞が淡白で言葉数が少ない気もするが「過去も未来も星座も越えるから」という所のメロディラインは凄く良いと思います。崖のシーンなどのあまりにもチープさが目立つSF表現の数々、フラスコから洩れる煙などは意図的過ぎると思いますし、窓ガラス越しのお婆ちゃんとかは余計な恐怖表現だと思いますが、要所でセピア色になる画面、部分的にあてた照明、今の高度な映像技術から見ればチープな手作り感に感じられますが、センスから来る映像表現はとても上手いと思います。視覚を刺激する石畳を走る主人公の下からの鋭角的な映像や、地震を表現するあの人形達の動きの所は本当に素晴らしいと思いました。古い街並みを今に残す場所を舞台に選ぶと言った借り物の映像の素晴らしさだけで作っている作品では無いです。藤子不二雄のSF短編の様な亡くなってしまった人への思いを故人を慕う肉親の想いを通してせつなくSF表現で描く部分もあります。「ブレードランナー」の様な記憶の曖昧さ儚さ、作られた記憶を悲しむ言いもいえない様な感動を感じさせる部分もあります。話的には最後の所などは、主人公のSFに乱された感情の流れを考えるとこれは少し単純過ぎるだとか、こうすれば良いのにと思う所もはっきり言ってあります。一見ありきたりな娯楽SF仕立てにするよりも、幻想作品の味わいで少女の青春物語を構成して欲しかったとも思います。しかしそんな所はあえて指摘する様な事はしたくなくなります。なぜなら本作は結局は「人を好きになる気持ち」その刹那を描いている作品でしかないと思うからであり、それを演じる原田知世のピュアな魅力がこれ以上無いくらいにこの作品の中に詰まっているからです。私は原作を読んでいないのですが、原作に忠実であれ別物であれ、この様な感動を与える本作は映画の持つ素晴らしさを象徴していると思います。映画化されて本当に良い作品が出来上がったと思います。しかし映像作品は目から入る先入観が自らを偏見に包み込みます。その時々の世相の影響で平等な目線で見れなくなる事もあります。子供の頃も見ています。成人してからも見ています。少しでも全てを平等の目線で見る事に慣れた目で見た今の私を今まで本作を見たどの時期よりも、素直に感動させる作品だと感じられました。かけ抜けていった時の娘が落としていったピュアな光の滴がここで煌いていると思うからです。 DVDの最新売り上げランキング - トップ10
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