アンバランスというバランス
映画の予告からも感じていた、このアンバランス感。
奇妙な人々が集まる、奇妙なホテル。それぞれが、とても危ういバランスで成り立っていたところに、ヒロインが現れる。
そこから、音を立てて崩れるように物語は転がっていく。
日常に鬱屈している方には、じめっと、でも笑いながら見れる作品かなと勝手に思ってます。
なんともいえない、味わいがあります。
あ、でも結構露骨な描写があるので、そういうのに嫌悪感を持つ方には絶対おすすめできません。
いい俳優 揃ってます!!
“ホテル・スプレンディッド(素晴らしいホテル)”という名からは程遠い、不気味なホテルが舞台。ダークな映像&シニカルな内容のため、公開時は「デリカテッセン」等のジュネ&キャロ作品を彷彿とさせるという意見もありました。映画全体の出来としては、それと比べるとイマイチ&消化不良な所があります。けれど!!主演カップルのトニ・コレット&ダニエル・クレイグを始め、ヒュー・オコナーなど俳優陣がみな魅力たっぷりなので、そういう点では見応え大です。 ・・・そんな訳で星4つです。
トニ・コレットは相変わらず魅力たっぷり。素晴らしい。個人的には、大好きなダニエル・クレイグ演じるロナルド(料理長)がイチオシです!映画冒頭ではむっさい感じなのに、トニ・コレット演じる副料理長キャスとの愛によってどんどんセクシーでイイ男になっていくのに魅せられました。
そして、「マイ・レフト・フット」でダニエル・デイ・ルイス演じる主役の子供時代を演じていたヒュー・オコナーも良かった!25歳にもなるとさすがに当時の愛くるしさは失ってしまったようですが(笑)、妙な黄色いチェックのブレザーでマンドリン(?)弾きながら怪しい歌を揚々と披露したり奇妙なダンスを踊ったりと、その異彩の放ちっぷりに目が釘付け!やはりタダ者ではありませんね。
ほかにも個性ある俳優さんたちがたくさん出てます。光恐怖症で頭からつま先まで黒い衣で覆ってる人とかヨボヨボのホテルマンだとか個性強烈で面白いのですが、そんな彼らをストーリーにうまく活かしきれてない所がとても残念。それが冒頭に記した消化不良の原因のひとつでもあります。もったいない。でも私はかなり好きです、この映画。