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A Night at Birdland, Vol.1の解説
ハード・バップというジャンルが、1954年2月ニューヨークの名門クラブでのライヴで頂点に達したことは紛れもない事実である。高度な技術と知性を誇ったビバップに、ブルース、ファンク、ソウル、ゴスペルといった力強い要素を加えて完成したのがハード・バップであり、その後のジャズ界の主流となっただけでなく、今日に至るまで典型的なジャズの王道として君臨している。 このライヴでのラインアップはジャズ界における1927年のヤンキースとも言うべき強力な布陣。トランペットのクリフォード・ブラウンはマイルス・デイビスのクールに代わる、ホットなスタイルの象徴だった(バラード「Once in a While」を聴くだけでも入場料を払う価値あり)。ピアノのホレス・シルバーのドライブ感・疾走感あふれるサウンドは、ファンキーなハード・バップ美学の典型。アルト・サックスのルー・ドナルドソンとベースのカーリー・ラッセルはすでに数えきれないくらいの重要な作品に共に参加してきた。ここからハード・バップ史上最も偉大な3バンドが生まれていった。ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズ、シルバーのクインテット、クリフォード・ブラウンとマックス・ローチのクインテットである。このアルバムのラインアップは短命に終わったが、その影響力は多大なものであった。バードランドでのこのライヴを全部聴きたい方は、『A Night at Birdland, Volume 2』も聴いてみるのをおすすめする。『Birdland, Volume 1』に匹敵する傑作だ。(Marc Greilsamer, Amazon.com)
A Night at Birdland, Vol.1の曲目リスト
- Announcement by Pee Wee Marquette
- Split Kick
- Once in a While
- Quicksilver
- Night in Tunisia
- Mayreh
- Wee-Dot [Alternate Take]
- Blues
A Night at Birdland, Vol.1の商品レビュー
モダンジャズを語る上で絶対に外すことの出来ない ハードバップ誕生の夜を記録したとされている大名盤 アート・ブレイキーの『バードランドの夜』です。
Art Blakey 『A Night At Birdland Vol.1』
1. Announcement by Pee Wee Marquette
2. Split Kick
3. Once in a While
4. Quicksilver
5. Night in Tunisia
6. Mayreh
7. Wee-Dot [Alternate Take]
8. Blues (Improvisation)
Clifford Brown - trumpet
Lou Donaldson - alto sax
Horace Silver - piano
Curly Russel - bass
Art Blakey - drums
BN:1521
-------------------------------------------------------
このアルバムの録音は1954年2月21日で
オリジナルのレコードは、
ブルーノート(以下BN)の
10インチ盤では5037,5038,5039番の3枚でリリースされ
12インチ盤では1521,1522番の2枚でリリースされています。
写真のアルバムは
12インチ盤の1521番をCD化したアルバムに
2曲のボーナストラックを付け加えたものです。(7,8曲目)
一応ここでのリーダーはブレイキーですが音楽的なリーダーシップを取っていたのはシルヴァーの方でした。この後55年にはシルヴァーはブレイキーのジャズ・メッセンジャーに参加しますが、袂を分かつこととなります。
(これについては一般的に、宗教上の違いで熱心なイスラム教徒だったブレイキーが他のメンバーと孤立したため、とされています。)
しかし、やはりシルヴァーが一番良い演奏をしていたのは
ブレイキーと一緒のときだったと僕は思います。
もちろん、この名盤の凄さはそれだけではありません。
後にBNのファンキー・ジャズ路線を進めていくアルト・サックスのルー・ドナルドソンに、
たった4年ほどの活動しか残されていない若き天才トランペッターのクリフォード・ブラウン(以下ブラウニー)の2管編成による絶妙なユニゾン・プレイが最高です。
それにベースのカーリー・ラッセルは40年代にはチャーリー・パーカーやバド・パウエルらと共演していた名モダン・ジャズ・ベーシストです。
#1のピー・ウィー・マーケットのMCから歴史に残るジャズの大名盤の幕開けです。
#2のイントロでいきなりドナルドソンとブラウニーの息の合ったユニゾン・プレイが聴き所です。ブレイキーの「パカポコパカポココン!!」
っていう独特のドラミングがかっこいい。一発でブレイキーだってわかる。
その特徴的なドラムに魅了されることでしょう。
このアルバムで音楽的に一番凄かったのは
ブラウニーだと思います。#3のバラード演奏を聴いてみてください。
美しく響くシルヴァーのピアノのイントロから
ブラウニーがトランペットを吹く瞬間!!
何度聴いても感動しますね♪
これほどまでにクリアーでメロディアスなトランペットを吹けるのは、
ブラウニーをおいて他にはいないでしょう!
この曲ではドナルドソンは参加しておらず
終始ブラウニーの輝くようなトランペット・ソロを聴くことが出来ます。
途中、ブレイキーが思わず
"blow your horn!"(もっと吹くんだ!!)
とはっぱをかけます。
そして曲が終わるとオーディエンスの大喝采とともに
ブレイキーが唸っているのが聞こえます。
一緒に演奏しているブレイキーをも虜にしてしまう
ブラウニーのトランペットは神懸り的です。
その後も名演は続きます♪
ガレスピーの名曲#5で聴けるブレイキーのナイアガラ・ロール!!凄まじい!!
それにボーナストラックの#8での即興によるブルース演奏も最高です。
最初の2分間に及ぶドナルドソンのソロが
ブルージーで良いです♪
その後、2分57秒のところでブラウニーにソロが代わります。
ブラウニーのメロディアスなソロがここでも存分に味わえます♪
このアルバムを聴いていてもうひとつ思うのが
それまでのビ・バップと
この後誕生する(というかこの日を境に)ハード・バップとの違いです。
無頼派のビ・バップとは違って
ここでのメンバーは、個々のソロのときにしっかりとバッキングを演奏し、グループ全員で曲を盛り上げていきます!
ビ・バップは一種のジャズによる即興の芸術だと思いますが、
ハード・バップでは、より分かりやすい演奏に合わせて
即興で演奏することの楽しさが存在しています!
こういった楽器全体のグルーヴ感を基調とすることから
その後、BNにファンキー・ジャズ・ブームが到来する一因となった
ってことは間違いないでしょうね。
ジャズを語る上で絶対に外せないような
歴史的名盤だと思います♪

聞けば聞くほど爽快!
JAZZにはまり出した頃、エバンスやピーターソン、コルトレーンは直ぐに好きになり、いろいろなアルバムを聞いて来たのですが、本作品の良さが初心者の私には正直判らなかったのです。
でも名盤と言われているので、何度か聞き返しました。気づいたら、なんか気持ちいいんです。ドラミングはもちろん、音色や雰囲気が堪らなくかっこいいのです。 直ぐにリピートしている自分がいました。
初心者の方には、まだ良さが伝わらないかもしれませんが、買っても大丈夫です。いろいろ聞いてくうちに、買って良かったと思う日が必ず来ます。
「ジャズ アドバンス」「直立猿人」の良さがまだ難解な私が言うのもなんですが・・・。
RVGのリマスタリングは本人が録音をやってるから
レコードと聴き比べてみても楽しいですね。
また未発表、お蔵入りになっていた音源も収録されているこのシリーズは、
後々貴重になるでしょう。このCDに収められている
BLUES(とりあえずつけた名前と思われる)この一曲の為に、このDISCを手にする価値はあるはずだ。今夜も酒が旨い。
ハード・バップの着火となった歴史的ライブ
モダン・ジャズの殿堂、バードランドでの歴史的ライブ録音。アート・ブレイキー自身にとってもジャズ・メンセンジャーズの前身となるクインテットの旗揚げながら、ハード・バップと呼ばれる東海岸の黒人達によるバイタルなジャズへの巻き返しの着火点となった記念すべきアルバムである。主役はもちろんアート・ブレイキーだが、最も注目すべき新人、クリフォード・ブラウンの神話が生まれたモメントでもある。ライブの熱気とブラウン、ルー・ドナルドソンのフロントラインの激しさは、「これぞハード・バップ」というベースを作ったエキサイティングなものだ。音楽監督としてはホレス・シルバーが全体をコントロールしているが、その中で自由に吹きまくるブラウンのソロは火を吐くという形容が最もふさわしいくらいに鮮烈である。僕個人としては、ブラウン=ローチの双頭コンボ以上にこのときの演奏は気に入っている。おそらく、それはバードランドという場所の持つ魔力と個々人のエネルギーがスパークした瞬間への感動なのだろう。また、全体的に明るい曲想がブラウンやブレイキーの人柄とこの上なくマッチしているように思える。スプリット・キック、クイックシルヴァー、チュニジアの夜、メイリーなどのバップチューンもさることながらブラウンをフィーチャーしたワンス・イン・ア・ホワイルの希望に満ちた雰囲気の中で、ライブは歴史的傑作のドキュメントとなったのである。
まさにその場にいるような臨場感
落ち着きながらも、素晴らしいプレイを魅せつけるアート・ブレイキー
こんなにハード・バップのプレイが出来たのかと驚かされるルー・ドナルドソン
アドリブでの楽しいノリが好印象なホレス・シルヴァー
これが駆け出しの頃の演奏だとは思えないブラウニー
全てのプレイヤーが熱狂的にプレイしていて素晴らしい一枚。
本当にタイムスリップでもしてバードランドで聴き入っている気分になれます。
捨て曲なんて皆無です!
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