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クレイドル・ウィル・ロック [DVD]

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クレイドル・ウィル・ロック [DVD]の商品レビュー

5.0 一緒に歌いだしたくなる映画
導入部はわかりにくかったし、人物関係も複雑だが、それらすべてが最後の「クレイドルウィルロック」の舞台に集約されていく。そして最後に最高の盛り上がりで終わる。
そして決してハッピーエンドとはいえないのだが見終わった後はすがすがしい気持ちになる。
世界恐慌の時代、人々は職を求め長蛇の列をつくり、飢えたOL(今で言えば)は娼婦となって街頭に立つ。しかしそんな人々にも希望がある。
赤狩りよりはずっと前の時代であるが、大資本家たちが労働者を酷使して芸術まで操ろうとする。そこで政府や資本家の意にそぐわないものは弾圧され、劇場は閉鎖され、芸術は破壊される。そして芸術は政府の資金調達にまで利用される。
ロックフェラーは自らの意にそぐわないディエゴリベラの壁画を壁ごと破壊して、ムッソリーニファシズム政策に利用されると知りながら、多額でイタリアから絵画を買い付ける。
そんな内幕と劇場での出来事、戦争への予感を感じさせるようなエピソード、又戦争の裏側の逸話、有名俳優(オーソンウェルズ)などが登場してそれら、一見関係ないような話が最後に見事に融合している。秀作!
5.0 ゆりかがを揺らしたもの
大恐慌の傷跡を引きずりながら、世界が戦争への道を辿りつつあった1930年代のアメリカ。女優を夢見ながらも貧しい生活を強いられていた一人の女性が裏方として演劇の世界に足を踏み入れ、やがて女優の職を得る。彼女の初舞台は、しかし、権力という名のの抑圧を受けることになる。夢と実生活の狭間で、彼女は本物の芸術とは何かを知る。

混乱の時代だけに、背景にある程度明るくなければ理解しがたい点があるのではないだろうか。市民が語る政治の話題に些かの矛盾点が見られるのも混沌とした世相を反映しているように思える(評者の知識不足かもしれないが)。ただ枝葉にこだわらなくても大筋は十分掴めるので、それ程気にしなくとも本作の主題は十分堪能できるであろう。

劇の出演者に子沢山のイタリア系の男がいる。その男の子供の一人が言う。「(劇の上演が禁止されているが)それでもやりたいならやるべきだよ。」無垢な子供の一言に、もっと多くの意味が集約されているように感じた。

ミュージカルを扱っているだけにテンポがいい。心の中でこそ生まれる本物の芸術。一見カタそうだが実はとても素朴なものを、コミカルなタッチでありありと描いている。何度でも繰り返し見たくなる、そんな作品である。

4.0 音楽の可能性
太平洋戦争前のアメリカの話。
政府が経費を援助して建設された劇場で政府批判の舞台をやろうとしたら止められる。
で、それに対するデモを演劇者組合がはじめる。
劇場から追い出された出演者達は、代替劇場での代替公演で組合から
「舞台に立ったらこれ以後の出演は認められない」と脅されて
だれも舞台に立てないという状況になる。

で、組合に入ってなかった演出家がピアノひとつで歌いながら劇を進行させようとするんだけど
どうしても舞台に立ちたかった出演者がおもわず歌い出して…、という映画。

感情に突き動かされる人たちの映画はいいもんですね。

4.0 そして権力のゆりかごは揺れる。
 タイトルは、労働争議によって、資本家の不正を支える権力のゆりかごが揺れ動くこととなる、という意味。労働者の自由と平等とをユートピア的社会主義にもとめつつ、メイン・ストーリーが流れていきます。
 舞台は、大恐慌後の1930年代後半のニューヨーク。ロックフェラーなど、一部の富裕階級が肥え太るアメリカでは、連邦政府が劇場経営をし、失業した演劇人を雇って安価な娯楽を庶民に提供していた。同じ頃、ヨーロッパでムッソリーニやヒトラーが台頭し、ロシアでは共産主義が強大なものとなっていました。
 共産主義的な芸術がこのような演劇人達に大きな影響を与える一方で、オーソン・ウェルズ作の『クレードル・ウィル・ロック』は表現の自由を求める社会批判演劇であるゆえに「非米的」という理由のもとで上演が禁じられる。その上演に多くの若手演劇人達が、人生や職、そして、自らの自由をかけていきます。
4.0 富豪vs芸術家の「芸術を巡る戦い」
1937年のアメリカ。大恐慌の後遺症で街に溢れる貧困と、仲間をも告発する共産党狩りに揺れる厳しい時代に、一人の音楽家ブリッツスタインが書いた社会派ミュージカル「クレイドル・ウィル・ロック(揺りかごは揺れる)」を、若きオーソン・ウェルズら芸術を愛する人たちが苦闘して公演を目指します。実話を元に感動作。

役者もエミリー・ワトソンやジョン・キューザック、ビル・マレーなど面白い人たちが出ていますが、演じられるキャラクターもオーソン・ウェルズをはじめ新聞王ハーストや富豪ロックフェラー、画家ディエゴ・リベラなどそうそうたる面々です。

富豪たちが道楽で語る芸術と、芸術家やそのタマゴたちが真摯に目指すそれとが対比され、また自由への戦いか従属の安定かという社会的なテーマが一つのミュージカルに集約されて描かれているのが秀逸だと思います。

ただ、たくさんの人物により複数の話が並列で流れ(それぞれ関係はあるのですが)、煩雑でわかりにくい面は否めません。当時の米国の情勢や著名人たちについて予め知識がないと、あれよあれよと話が進んでしまうかも…(この点、DVDには人物説明が入っていますので、先に見ておくといいでしょう)。

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