左耳の障害と足の怪我という悪条件の中で成し遂げた偉業
4大ドームツアーの最終日 (2001/7/7) に行われた東京公演を丸ごと収録したDVD。元気系・シリアス系・甘美なバラード系など変化に富んだ選曲、ドームの広い空間を生かして壮大なスケールで展開される変幻自在の演出、そして、あゆのパワフルな熱唱が楽しめる。特に 'Endless sorrow' は、歌唱・アレンジ・演出ともに素晴らしい。バンドも強力で、特によっちゃんのギターが絶好調。曲目リストにはないが、'Audience' の前にアメリカ国歌を鮮やかなテクニックで演奏している。付録のMCでは、福岡公演でのあゆのお国訛りも聞ける。このツアーの舞台裏で悲劇があゆを襲っていたことが、日テレ系の「スーパーテレビ」 (2004/4/12放送) で明らかにされた。あゆは前年から左耳の障害に悩まされ、ドームツアーのリハーサルのときには、音程を取ることが困難なほどの耳鳴りがあったという。リハの途中で歌い続けられなくなって、その場にうずくまったり舞台を飛び出したりする悲痛な表情と姿をカメラが捕らえていた。さらに、ツアー初日 (6/22) のコンサート開始2時間前に、転落事故で足に全治3週間の怪我をしてしまい、一時は公演実施が危ぶまれたが、あゆは舞台に立って歌い続けたのだった。そして、ツアーのあと、あゆは左耳の聴力をほとんど失った。体を傷つけながら笑顔でファンサービスに徹した精神の強靭さに深い敬意を抱く。
なお、このDVDは画質が荒いという指摘があるが、我が家のDVDプレーヤーと29インチのテレビ (どちらも99年購入の普通の製品)で再生する限り、全く問題はない。というより、むしろ高精細で綺麗な画質だ。機械との相性やディスクの個体差があるのだろうか。