マーラー解釈の古典的名演
歌もの交響曲として評価の高い交響曲8番『千人の交響曲』。
マーラーは、指揮者としてはオペラに携わることが多かったが
作曲に関してはオペラよりも交響曲で大成した。
しかし歌もの交響曲を聴いてみれば、交響曲2番の時点で、
声を欠かせない要素として重要視していることが簡単に分かる。その後、3番、4番と歌もの交響曲は続いていくことになり、
8番、10番、さらには「大地の歌」まで加えると
実に6曲もの交響曲に歌を入れているのである。
こういった一連の流れの集大成と呼ぶべき交響曲が
この8番であるといっておそらく差し支えないだろう。
これに続く歌ものも確かにあるが、それらにあっては
8番という一つの区切りを感じずにはいられない。
集大成と呼ぶにふさわしい8番は、
マーラー自身によって初演され演奏者は1004人に上ったという。
正に『千人の交響曲』だったようだ。
エリアフ・インバルの指揮は非常に難解な曲を解きほぐし
誰にでも分かりやすいように演奏している。
演奏当時は革新的な名演として多くの賛同を得たが、
時代の流れの中、マーラーにも新しい解釈が出てきた。
今こそこの音源を聴きなおしマーラー新時代に備えようではないか。