ゴルフと人生
ひさしぶりに、のんびりした休日をすごした。ひさしぶりに、そして、前からのんびりとみたいと思っていた「バガーヴァンスの伝説」をDVDで見た。おもしろかった。外道といわれてしまいそうだが、全編に禅の息吹を感じてしまった。夜の月が水溜りに写る絵、雲が流れていく風景、ヘーゲンというゴルフプレーヤーが海辺でショットするシーン、ひとつひとつに禅を感じしまう。ウィル・スミス演じるバガーヴァンス当人の台詞はまるで禅問答だと、誰でも感じるだろう。いわく、「あなたは自分のスィングを見つけなければならない。」、いわく「答えはフィールド(ゴルフコース)の中にある。」などなど。しかし、この映画についていろいろ調べたのだが全然禅は出てこない。人生の達人がつきつめていくと、いろいろなものがどこかで形はいっしょになるということなのだろうか?そもそも、ゴルフをプレーするというのは、とても人生を生きていくのに近いと感じていた。私はゴルフはものすごく下手なのだが、あまり緊張していない雰囲気で道を歩き、人と話したりしていても、ショット(スウィング)の瞬間にはものすごい集中力を要求される「感じ」くらいはわかる。ゆるゆるやっているようでも、礼儀正しさとルールは厳しく要求される。この、ゆるさと集中の対比がとても人生そのものであるように思う。普通に生きていても、酒をのんだり、いい加減に生活していても、仕事のポイントをはずさなければ生きていけるし、どんなにまじめに生きているようでも、ツボのような部分をはずしていては、人生の行く末はあやうい。映画の中でも、球聖ボビー・ジョーンズが美しいゴルフのプレーの仕方を見せていた。ギャラリーと雑談していた一瞬後には、グリーンのピンをしっかり見つめ、理想のショットをとことん追求する。美しい姿だった。人生を、このように緩急自在にすごせたらよいと感じた。
ウィル・スミス演じるバガー・ヴァンスがいう「答えはコース(フィールド、field)の中にある。」という台詞がたまらない。人生も実はその通りだと思う。我々は、人生において、なにか考えたり、恐怖ももったりしすぎるのではないだろうか?ストレートに、ある意味なにも考えずに、人生に対面すべきなのではないだろうか?それこそが、自分の中の本当の、正真正銘のスィングを見つけるということだと感じた。
大人のためのお伽噺。
ゴルファーの物語ではあっても、ゴルフの話ではないので、ゲームに期待して見た人はツッコミたくもなるでしょう。この映画は、音楽を聴くように、絵を見るように楽しむ映画です。
フィルムの中の風景。シャーリズ・セロンのあでやかさ。ウィル・スミス演ずるキャディーと少年ハーディとの静かな交流。ひとつのゴルフの試合が人を動かし、田舎町を、そこに住む人々の人生をも変えることが出来る人間の可能性。鑑賞後は、驟雨の後のようなさわやかさを感じます。