虚しい続編
1998年製作の正編「ワイルドシングス」はエンタテインメント作品としてはなかなか良く出来た映画でした。二転三転するサスペンス。はじける若さと美貌を持つ女子高生二人の濃厚で官能的な性。マット・ディロンにケビン・ベーコン、さらにはビル・マーレイという油断ならない共演陣。もちろん物語には映画史に残るような深みを望むべくもありませんが、それでも観る者を心地よく欺いてくれるだけの構成は有していました。 さて、この「ワイルドシングス2」ですが、正編に比べてあらゆる面で見劣りします。本国アメリカでも劇場公開用としてではなくビデオ販売を目的として作られた作品であるため製作費は相当程度抑えられたのでしょう。出演者の布陣や演技力にそれが如実に現れる結果となっています。
正編を見た者にはお話の展開はおおよそ読めてしまいます。驚きもなく予想通りに流れていくストーリーは、脚本家の技量の限界を示しています。わざわざ「ワイルドシングス」の名前を借りるのであれば、正編を見た者を気持ちよく裏切るだけの展開を目指してもよかったのではないでしょうか。どうもやっつけ仕事という気がしてなりません。
「ワイルドシングス」を楽しめたという人にはこの「ワイルドシングス2」よりは「バウンド」という犯罪映画のほうを私はお奨めします。監督は後に「マトリックス」を撮ることになるウォシャウスキー兄弟です。