ジャマイカ版プロジェクトXは、レゲエのノリ。
異例のロングランの終了間際だったので、歌舞伎町の劇場にもかかわらず客はたったの3人。なのに笑い声が聞こえ、終盤ではすすり泣く声が響いていたのが忘れられません。史上初のジャマイカボブスレーチーム、南国カリブ初の冬季オリンピック出場にかける男達の物語。陸上でのオリンピック出場を逃す挫折。未体験のスポーツ、ボブスレーに道を見出す男たち。しかしそれぞれの人生や悩みを抱えた男たちは互いにぶつかり合ううちに本当の友情が芽生え、ひとつの目標に向かって走り出す・・・なんとなーくプロジェクトXみたいな題材ですが、聞こえてくるのはみゆきの歌ではなくレゲエのリズム、お国柄とも言うべきお気楽さで笑わせます。だけどただお気楽な訳じゃない、彼らはジャマイカの誇りを持って、あんなに笑わせたくせに最後は熱く泣かせてくれる、あんな終わり方なのに、本当に見てよかったと清々しい気分になれます。コーチも含めた5人全て手抜かりなく人物描写をし、セリフの使い方も気が利いていてニクイ。
愛すべきデブキャラ、ジョン・キャンディの遺作とも言える作品で、最初はすっかり落ちぶれた金メダリストが、物語が進むにつれ真剣なコーチの表情に変わっていくのも必見。いい役者でしたね。