シリアスな好演が光るラブコメ女王の新境地
96年公開、湾岸戦争を舞台に味方を救出するため戦死した大尉(メグ・ライアン)の女性初の名誉勲章受賞に関して、調査するデンゼル・ワシントンが巻き込まれるサスペンス。生還した兵士の証言はちぐはぐで真実になかなか近づけない。「閉ざされた森」と似ような状況だが、森がデタラメに翻弄されながら、飄々と演じるトラボルタが出色なのに対して、これはデンゼル・ワシントンが自らの過去に苦悩しながら、真実に近づく過程で、過去に決着をつける姿が描かれる。
兵士の証言による再現フィルム(?)が、何パターンも映し出され、メグは勇敢だったり、女々しかったりと目まぐるしい(それをきちんと演じたメグは評価できる)がどこかしっくりこない。まだ駆け出しのマット・デイモン演じる衛生兵の苦悩する姿が印象的、そして真実のカギが...。
戦争の極限状態での心理や行動がリアルに描かれ、任務に対する誠実さ、勇気が軍人としての本分を再認識させる。死者のために、生存者が苦悩し、傷つく姿に何が正しいのか考えさせられるが、やはり真実のみが死者を追悼し、それを明らかにすることが生き残った者の義務なのだと思わせる。