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高校教師 [DVD]の商品レビュー 孤独感はいつの時代にも
かっこよくて・スタイリッシュで・どこか冷たくて・ワルで・男っぽくて・日本中で若者が使っている香水を作った社長で・・・そんなアラン・ドロンが常に新しい役柄に挑み始めた作品のひとつ。当時ヨーロッパでの移行収益は期待できない結果に終わったらしいがとにかくこの作品の当時の日本での評価には世界中が驚いたのだろうか。当時の事は良く知らないが、とにかく教室で教鞭を取るドロンはたばこを生徒に薦めるわ、教室で女のコを口説くわ、仕事の後は家庭そっちのけでギャンブルに出掛けるわ。こんなメチャクチャな教師もいない。しかし何をしていてもプライドが高く、自信たっぷりな訳でも札付きの不良教師な訳でもない。目はいつもどこか虚ろで強い生命力を感じない。内股で猫背のまま独りで小さな町を歩く姿はやり切れない程母性をくすぐる。そんな教師がある日若いコに本気になるのだが・・・・話の流れだけアメリカ映画が拾うとコメディにも成り兼ねない。しかしここでの教師は穴の空いていそうな着回しのタートルネックのセーター、いつも同じジャケット、ボサボサの髪に無精髭、ズックのような靴。出掛けるときには歯ブラシとヒゲソリ一本づつだけ。体を鍛えることもなくお酒ばかりなので少しズングリとすらしている。主演のイタリア女性を見ていると彫刻のように美しいが彼女の瞳も切なく虚ろだ。捨てたはずの長年連れ添った妻を追い掛けるドロンの姿にどうしようもない哀愁を感じる。わび・さび は恐らくは世界共通語だろう。この作品には現代日本にも共通する主人公のどうしようもない孤独感も錆びたイタリア北部の小さな町の閉塞感と共にある。ジャンカルロ・ジャンニーニの存在感とその演技力にも脱帽だ。 アラン・ドロンの声は矢張り野沢さんで……そんな求めに見事に応えてくれる一枚です。
作品そのものの持つ魅力も無論ですが、今回のDVD化に於ける最大の魅力は、矢張り「TV放映時の日本語吹替音声の収録」だと思います。所謂、外画吹替の「持ち役制度」に慣れた世代の方々を中心に「アラン・ドロンの声は、矢張り野沢那智さんの吹き替えで聞きたい」といった強い要望をよく聞きますが、そうした「持ち役制度」が殆ど無くなってしまった昨今、このような「TV放映時の日本語吹替音声」収録のDVDが発売され始めたことは、本当に歓迎すべき出来事だと思います。 マイナーだけど‥
「太陽がいっぱい」「サムライ」といった、ドロンの他の主演作と比べればハッキり言ってマイナーの感は否めないし、ストーリーも総じて平凡。だけど何故か後を引く不思議な映画です。うらぶれたドロン、悲しみを湛えた大きな瞳のヒロイン、不毛な愛に疲れ切った妻。そして彼等の心象風景のような寒々とした北イタリアの港、そこに響くメイナード・ファーガソンのハイトーンのトランペットの音色‥ うーん・・・・。
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