人の尊厳と星条旗の重み
10年の刑に服すために「軍刑務所」にやってきた三ツ星中将アーウィン(ロバート・レッドフォード)は戦場の英雄。刑務所には恐怖によって部下と受刑者を支配していた所長(ジェームズ・ガンドルフィーニ)がいた。
アーウィンはもはや軍人としての心意気は捨て去っていたが、娘との面会で「出所後の夢」は叶わないと知り軍人魂がよみがえる。「人間として軍人としての尊厳と誇り」に傷をつけられた受刑者達の意を汲み、中将として受刑者達を率いてウィンター所長と戦う決意を固める。刑務所という戦場で、「天性のリーダー」アーウィン中将と、「強引に自ら作り出したリーダー」軍刑務所長ウィンターの対決がまさに見もの。「ザ・ソプラノズ哀愁のマフィア」で名をなしたジェームズ・ガンドルフィーニ。もう一人の彼を目撃できて何か得したような気分。レッドフォード、何時の間にこんなに年をとってしまったのか。しかし男優としての魅力は全く劣っておらず感激の一言に尽きる。
命をかける戦場で「真のリーダー」とはどういうものなのか、更にはアメリカ軍人たちにとって「星条旗」とはいかなる意味を持つものなのかを重く問いかけてくる作品。監督自らも認める「見え見えの映画によくある矛盾」に目をつぶっても、尚、この作品の重みは変わらない。