トータルとしては中途半端
このアルバムまでがホイットニーの全盛期でしょう。バカ売れどころか、激売れ、超人的な勢いでした。一応映画のサントラという事になってますが、どう見ても映画はこの主題歌のPVレベルの機能しか果たしていない(それでも鬼のように売れた映画だったけど)、内容もご都合主義丸出しだし、まあそういう映画です。つまりそのくらいとんでもない勢いだった訳です。
当時強烈に印象に残っているのは、渋谷陽一のやってたBSの番組に同時期に新譜をリリースしたマドンナのインタビュー映像が流れていて、
記者「新作、好調みたいですね」
マドンナ「何位なの?」
記者「X位ですね」
マドンナ「フーン、イマイチねえ。あのクソむかつくボディーガードのサントラより上に行きたいわ」
(一緒にいたセクシーな黒人&イタリア人男たちとともに大爆笑)というものでした。はい。僕も当然大嫌いでした。大仰な割に軽薄で、中身がないような気がしてたので。
とはいえ、10年経った今、考えてみると、「ポップミュージックなんて所詮ハッタリに過ぎない(渋谷陽一)」こと、この10年ありとあらゆる音楽を聴いてきた経験、あるいは身の回りや世界で起こった事を含めて今の私の視点から見ると、結構嫌いじゃない。
というか、(ここまでのアルバムを含め)やっぱりこれだけ良くできた楽曲と歌唱力を立て続けに展開できるのは伊達じゃないなあと感じますし、その後の垂直落下のような凋落や、今の時代なら考えられないほどベタなアレンジの数々が繰り出されるのを聴くと、今ならいい思い出と言い切れる。
でも、このアルバムについては半分くらいしか楽曲参加してなくて、トータルで見るとかなり中途半端です。イマイチです。ベストでいいよ、この人は有名曲であればあるほど素晴らしい。