ヒッチの最高作!
筋立てのよさ、テンポの速さ、ロケシーンの見事さで
ヒッチコック作品群の中でも最高ランクの作品である。まずスパイ事件に巻き込まれる設定の主人公のケーリー・グラントがいい。
一見、堅物2枚目、実はおっちょこちょいで面白い。
ユーモラスな仕草が度々出てくる。
大平原のバス停で道を挟んで見知らぬ男と向き合うシーン、
続いて飛行機に狙われ、トウモロコシ畑を逃げ惑うシーン、
ラストのラシュモア山の歴代大統領の巨大肖像での格闘シーン、
印象深い。
サスペンス、アクション映画好きには忘れられない名作である。
カットされずに良かった
ヒッチコックは後年たびたびこの大ヒットした映画について「自分がアメリカで撮った数多くの映画のエッセンスが詰まっている」と評したそうである。多くのヒッチコック映画に共通する観光地めぐりという要素では、ノースダコタのラシュモア山、国連本部ビル、インディアナ州と思われる大平原などが出てくる。農薬散布の軽飛行機がどこにも逃げ場のない大平原で主人公を襲う場面は、強烈な印象を与える。 136分の上映時間が長すぎると当時のMGM経営陣が一部カットするように強硬に求めたが、ヒッチコックは頑として譲らなかった。スリルとサスペンスはどのヒッチコック映画にも共通するが、それにラブロマンスが加わり、第一級のエンタテイメントに仕上がっている。音楽も秀逸、数多くのヒッチコック作品の中でもとりわけ印象深く、必見度最高ランクの作品である。
なお、この映画には見つけると非常に滑稽なミステイクがある。群集を使う場面、特に子どもを使う場面には、このようなミスは避けがたく存在するに違いない。ヒロインのマリー・セイントが映画中唯一発砲する場面、彼女の後ろで椅子に座っている少年にご注目あれ。