世界の縮図としての犯罪映画
ときどきこういう映画がある。
凄くスケールは小さいのに、今世界を覆う問題に鋭い目を向けさせる凄い映画。そういう映画に遭遇する事こそ映画ファン冥利に尽きるというものではないか。多国籍企業に買収される企業。そこで働くものが意欲を失い、強力な武器をもった犯罪者が大手をふってまかり通る。やがて争いが起こり、しばしな第三者が巻き込まれてしまう。その第三者は理不尽な暴力への怒りから、自ら正義をなさんと武器をとる。こうして報復の連鎖が始まり、悲劇が悲劇を呼ぶ・・・。
主人公は息子の死の敵をとるべく立ち上がるが、戦いの中で彼は事が彼が考えているより大きなものだという事を理解してゆく。そしてその世界に生きている以上、悲劇から逃れられない事も。
強烈な人間不信と行き場のない怒りがこの映画に満ちている。
それはまさしく混迷する世界の反映そのものなのだ。
★物悲しさがうまく表現されている★
息子を強盗に殺された男が犯人に復讐するため、強盗に頻繁に狙われる
現金輸送会社に就職し、犯人探しをする・・・
いったい誰が犯人なのか?いつ強盗に襲われるか・・・ドキドキしながらも
物語は進みます。主人公が過去、強盗に襲われた経緯が段々と分かるにつれ、
物悲しさは増してきます。そして衝撃のラスト。
これぞフレンチ・フィルムノワールといった見ごたえのある作品です。ハリウッドでリメイクするようですが、フランス映画だからこその、
うまく表現された物悲しさが台無しになりそうで不安。ただのアクション映画で
終わりそう。しかし気にはなるので、全く別物として期待せずに待とうと思います。