ようこそ amazlet.com へ! amazlet.com は Amazon.co.jp と連動したショッピング・サイトです。Amazon.co.jp だから安心・安全。 気に入った商品は ワンクリックで Amazon.co.jp のカートに追加することができます。
2人のベロニカ』を思わせるセピアローズの色調が印象的なこの作品は、キェシェロフスキの遺稿(『天国』『地獄』『煉獄』三部作の二作目にあたる『地獄』篇)を映像化しているそうだ。(『美しき諍い女』を意識したベタな邦題はいただけませんなぁ) 口のきけない母親(キャロル・ブーケ)の看病を続ける愛に臆病な長女セリーヌ(カリン・ヴィアール)、夫の浮気に悩まされる愛を疑う次女ソフィ(エマニュエル・ベアール)、年齢の離れた妻子ある大学教授に恋心を抱く愛に飢えた三女アンヌ(マリー・ジラン)。幼少期に父と母の間に起きたある事件にトラウマを持ち続ける3姉妹が、まるで一家に起きた不幸な悲劇をなぞるように<愛の地獄>へと導かれていく。 浮気をした夫への復讐のためわが子を手にかける<王女メディア>に重ねられる母親が、精神的な死へと娘たちを追い込んでいった悪女として描かれ、白髪&ノーメイクで役作りをしたキャロル・ブーケが存在感ある演技を見せている。そして次女ソフィを演じたベアールはいつもながらにアンニュイでしかもセクシー。冒頭シーンの謎とサスペンスタッチのBGMによって、ホワイダニットなミステリーとしても楽しめる内容になっている。 <意味のある不幸は運命である>と説く大学教授に教わった3女アンナは<神を信じない現代人は不幸を演じているだけ>と試験官に回答する。3人姉妹それぞれに訪れた不幸は、偶然だったのか、それとも運命だったのか。父親に抱いていた疑惑が誤解であることが判明し、それに対し<後悔はしていない>と答える母親。自分たちに訪れた不幸が、神を信じないこの母親によってもたらされた運命であったことを、3姉妹たちはこの瞬間悟ったのだろうか。
メロドラマな印象を与える邦題より、原題の方がしっくりくる映画です。 さて、あらすじですが、キェシロフスキが「地獄」編として構想した物語だけあって、いいことが一つもない、サスペンス一歩手前のまさに悲劇の物語。 愛に不器用な三姉妹の織り成すそれぞれの愛の末路、そしてそれを運命付けた家族の不幸な“事件”。ただ、単純な「幼少期の悲劇とトラウマと、運命のように再び再生する悲劇」の物語で終わる訳ではありません。 彼女らが王女メディアに自らをなぞらえ、愛の名の下に互いを傷つけ、そして裏切られる様を客観視する強さを持っていることが、この物語に救いを与えます。 あと、マリー=ジランはけっこうな年のわりに(三十路のはずなんだけど・・?)多感な女子大生役をちゃんとこなしてますし、エマニュエル=べアールはいい感じで「油の抜けた」魅力を発揮してます。